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◆◆◆ガザ戦線
<◆◆イスラエル・ヒズボラ紛争
<◆戦史
中近東FAQ目次


 【質問】
 2006/6/27,イスラエル軍がガザ地区に侵攻したきっかけは?

 【回答】
 ハマス系の武装組織「人民抵抗委員会(PRC)」にイスラエル軍兵士2人を殺害,同軍のギラド・シャリット伍長(当時19歳)を拉致されたため.
 また,26日夜には,ユダヤ人入植者1人も拉致された模様.
 PRCはパレスチナ人1000人の解放をイスラエルに要求したが,真の目的は和平潰しと見られる.
 イスラエルは,シリアの首都ダマスカスに在住するハマスのカレド・ミシャール最高指導者が,この件の策謀の中心になっていると見ているという.

 以下引用.

ガザで撤退後最大の戦闘 襲撃で5人死亡

 【エルサレム25日共同】ガザ地区との境界にあるイスラエル南部ケレムシャローム付近で25日,パレスチナ人武装集団がイスラエル軍を襲撃し,銃撃戦となった.
 パレスチナ筋によると,少なくとも軍兵士2人と武装集団3人の計5人が死亡.武装組織側は軍兵士1人を拉致した.
 昨年9月までにガザ地区からユダヤ人入植者と軍が完全撤退してから最大規模の戦闘.軍はこの攻撃を受け,ガザ地区内に侵攻した.
 イスラエルのオルメルト首相は25日の閣議で
「ハマス内閣に責任がある」
と述べ,武装闘争継続を掲げるイスラム原理主義組織ハマス内閣に対する一層の強硬策を示唆した.
 イスラエル軍内には地上部隊によるガザ地区への大規模な侵攻作戦を強行すべきだとの声があり,情勢は緊迫している.
 境界付近での攻撃について,パレスチナ武装組織「民衆抵抗委員会」とパレスチナ自治政府内閣を率いるハマスが犯行声明を出した.軍報道官によると,武装集団の7人がガザ地区内からトンネルを掘って境界を越え,対戦車ミサイルとみられる武器などで,イスラエル軍の戦車や監視所を攻撃した.
 〔略〕

共同通信,6月25日22時57分

 パレスチナ自治政府ハマスの軍事部門と民衆抵抗委員会は同日,犯行声明を出した.
 武装勢力は,イスラエルとの境界線下にトンネルを掘ってイスラエル軍の拠点に侵入.これを受け,イスラエル指導部は軍に対し,「緊急軍事行動」と,民間施設やハマス政府指導者に対する攻撃を含む「厳しい対応」の準備を指示した.
 ただ,イスラエル政府筋によると,閣議では,直ちに行動することはせずに2日間の猶予期間を設け,外交交渉で拉致された兵士の解放を目指すことを決めた.

ロイター,2006年6月26日13時14分

イスラエル首相,取引拒否 兵士拉致で報復も

 【エルサレム27日共同】イスラエルのオルメルト首相は26日,パレスチナ武装組織によるイスラエル軍兵士拉致事件に関し,
「解放のための取引はしない」
と述べ,イスラエルで収監中のパレスチナ人女性,少年全員の釈放を求める武装組織の要求を拒否した.
 〔略〕
 軍関係者はハマス内部でも強硬派の海外指導部の関与を指摘.ハニヤ首相らガザ指導部は拉致計画を知らされていなかったといい,内部の亀裂も明らかになっている.

共同通信,6月27日14時20分

イスラエル兵士はハマス系武装集団が確保 ガザではハマス系幹部が爆殺される

 【アルジャジーラ特約27日】パレスチナのハマス政権との関係が深い武装闘争集団の「人民抵抗委員会(PRC)」は27日,イスラエル兵の捕虜について「安全な場所」に確保されていることを明らかにするとともに,西岸でイスラエル人入植者1人を拘束していると述べた.
 PRCは25日にガザの対イスラエル境界線近くの戦闘に加わった3集団の1つだが,この戦闘ではパレスチナ側がイスラエル兵2人を殺害,ギラド・シャリット伍長を拉致した.
 PRCのスポークスマン,モハメッド・アブデル・アル氏はガザで,
「この兵士はシオニストの手の届かない安全な場所にいる」
と語ったが,これはパレスチナ戦闘集団側がシャリット伍長の生存を初めて認めた発言である.
 しかし,拉致グループは,この19歳の兵士が捕らわれている場所の所在も,同伍長の写真も公表しなかった.
 イスラエル当局者らは,シャリット伍長が腹部に軽傷を負い,ガザ南部で拘留されているとみている.

 アブデル・アル氏はまた,PRCが西岸でイスラエル人入植者1人を人質として拘束していることを明らかにした.
 イスラエル・ラジオも,1人の入植者が26日夜,ヒッチハイクをしたまま,帰宅していないと報じた.
 イスラエル警察のスポークスマン,ミッキー・ローゼンフェルド氏は
「目下,行方不明者についての報告を調べている」
と語った.

 アブデル・アリ氏はまた,(兵士についての)今後の情報公開はイスラエルの態度次第だとして,
「シオニストはどんな情報でもほしがっている.どんな情報もただではないことを思い出させてやる」
と語った.

 27日,ナシール・サラフディン旅団の軍事部門スポークスマン,アブ・アビール氏はアルジャジーラに対し,自派も25日,西岸でイスラエル人入植者の拉致に成功したと語った.同氏は,イスラエルの脅迫行為はイスラエル兵士や入植者をさらに多く拉致するに値すると述べ,「騎士の激怒」と呼ぶ戦闘行為の文脈上で行われるとした.

アルジャジーラ,2006年06月28日14時37分

シリア在住のハマス指導者が策源 イスラエルの非難を側近は否定

 【アルジャジーラ特約28日】シリアの首都ダマスカスに在住するハマスのカレド・ミシャール最高指導者側近はこのほど,イスラエル兵士の捕獲を勇敢な作戦として称えたが,同最高指導者は関与していないと述べた.
 同指導者の側近,ムーサ・アブ・マルズーク氏は28日,インタービューに答えて,
「抵抗戦士たちはイスラエル地上軍に対して,士気と作戦の優秀性を示した.思うに,彼らはパレスチナ人民が称揚する行為を遂行したのだ」
と語った.
 同氏は,ハマスの政治部門は,拉致グループの一般的政策を設定しているとみてよく,軍事部門を構成するメンバーの考え方をよく知っているとして,人質にされたイスラエル軍のシャリット伍長は拉致グループによって厚遇されていることを引き合いに出した.
 同氏は
「確かなことだが,伍長は彼を守り,良い待遇を与えている人たちの手にある.
 それはわれわれの道徳,われわれの宗教が教えていることで,どんな虜囚に対しても同じことだ」
と述べた.
 マルズーク氏は,情報に基づいての応答であるかどうかという質問に対しては,笑いながら
「事実は手元にあるさ」
と述べた.

 しかし,イスラエル側はマシャール氏を非難の正面に据えている.
 イスラエル側は,兵士の拉致と殺害脅迫の背後で,同指導者が策謀の中心になっている見なしている.
 この非難によって,ガザ,西岸,指導部が最も強硬派のダマスカスに権力中枢が分立しているハマスで,最高指導者なのかという重要な問題で,ミシャール氏の存在がクローズアップされた.
 ミシャール指導者は25日,イスラエル軍のシャリット伍長が拉致されてから,イスラエルの暗殺を恐れて地下に潜ったとみられている.

 一方,パレスチナ自治政府のハニヤ首相は,イスラエルが事態が悪化する前に,ガザへの軍の進攻を終わらせるよう要求した.
 同首相は27日に声明を発表,
「イスラエルの占領者は,情勢が複雑化して,危機の様相が深まる前に,侵攻をやめねばならない」
と述べ,「前向きの結果」が得られるよう念願すると付言した.
 ハマスの指導者でもある同首相はさらに米国政府を非難して,
「(イスラエルの)ガザ侵略にゴーサインを出し,空・海・陸の全面戦争に直面するパレスチナ民間人150万人に対して目をつぶっている」
と述べた.

 アラブ連盟のムーサ事務局長はアルジャジーラの取材に対し,米テキサス州ヒューストンから,
「イスラエルの自国を守る権利などは馬鹿げていて,そもそも他人の物であるイスラエルの占領地を支援するなどと言うのはアナーキーな論理だ」
と語った.

 アルジャジーラが入手した28日遅くのハマス声明文によると,ハマスは今回のイスラエル軍兵士の拉致は正当な行為であると主張,その理由として,軍事拠点を攻撃し,戦闘のまっただ中でイスラエル兵士を拘束したのであって,それにより抵抗勢力はイスラエルで収監されているパレスチナ人の囚人の釈放を求める権利を得たのだとしている.
 同声明はまた,パレスチナ領域外にいるハマス指導者を非難し,今回作戦の責任をかぶせようとするイスラエルの姿勢について,危機を国外に移し,シリア政権に圧力を加える試みであるとみなした.
(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

アルジャジーラ,2006年06月29日15時39分

1000人解放求め声明 パレスチナ武装集団 イスラエルは拒否

 【カイロ=加納洋人】イスラエルの大規模なパレスチナ自治区への侵攻の引き金となったイスラエル軍兵士拉致をめぐり,兵士を拉致しているパレスチナ武装集団は1日,イスラエルが収監している1000人のアラブ人の解放を求める声明を出した.
 拉致グループが出した声明はこれが2度目.
 ロイター通信によると,拉致グループに加わっているイスラム原理主義組織ハマス軍事部門のスポークスマンは,収監されているアラブ人解放は,拉致兵士解放の条件だと述べた.
 イスラエル側は要求についての話し合いを拒否している.

 一方,AP通信などによると,アッバス・パレスチナ自治政府議長の支持基盤であるファタハの武装組織「アルアクサ殉教者旅団」は6月30日,ヨルダン川西岸で新たにイスラエル軍兵士を拉致したと発表した.
 ただ,イスラエル紙によると,同旅団の複数の幹部は拉致の情報は誤りだとしている.

産経新聞,2006年7月1日16時6分

パレスチナ武装3組織 兵士殺害を示唆 イスラエルに最後通告

 【カイロ=加納洋人】イスラエル軍兵士拉致事件で,イスラム原理主義組織ハマス軍事部門などパレスチナ武装組織は3日,イスラエルが4日午前6時(日本時間同日正午)までに,イスラエルに収監されているパレスチナ人の釈放要求に応じない場合,「どんな結果になろうと(イスラエル側が)責任を負う」とする声明を発表した.兵士殺害を示唆する最後通告とみられる.
 声明を出したのはハマス軍事部門と「民衆抵抗委員会」「イスラム軍」の武装3組織で,1日にパレスチナ人1000人の釈放を要求する声明を出していた.
 一方,イスラエルは「武装組織の脅しには屈しない」として,無条件での兵士解放を迫っており,兵士が無事に解放されない場合,ガザへの大規模侵攻などを敢行する構えをみせている.
 事態が緊迫する中,エジプトによる仲介交渉が続いており,3日付汎アラブ紙アルハヤートは,ガザ入りしたエジプト政府高官が拉致された兵士と面会したと伝えた.兵士は無事だが拉致された際に銃弾を受けたもようでパレスチナ人医師の治療を受けているという.
 エジプト政府は,シリアに拠点を置くハマス在外部門指導者マシャアル氏に,兵士解放などの仲介案を3日夜までに受け入れるよう求めている.

産経新聞,7月4日3時36分

 今回の誘拐事件(のもとになったハマスの軍事作戦)は,直前のファタハ・ハマス間の合意(イスラエルの承認まで踏み込んだ内容)を,強硬派(海外指導部)がぶち壊そうとしてやらかしたのは明白でしょう.
 和平が進展したら,彼らの居場所がなくなっちゃいますから.

イスラエル交通相◆3RWR.afkME in 軍事板


 【質問】
 たかだか2人拉致されたぐらいで正規軍を大量投入するイスラエルは,どうかしておるのではないか?
 それほど国防費が潤沢でもあるまいに.

イラン国防相◆2ahDXUlKbw in 軍事板,改

 【回答】
 レバノン政府に警察能力が期待できないんだから仕方あんめ?
 同じことされたらどこの国だって…あ,君のところは攻撃能力がないのか.すまんね(笑々)

イスラエル交通相◆3RWR.afkME in 軍事板

 【質問】
 その理屈で言うのなら,警察能力が期待できないイラク南部やアフガニスタンで,我が国を害するテロがあったら,我が国はそれらの国へ侵攻占領してもよいということになるぞ?(笑)

イラン前国防相◆2ahDXUlKbw in 軍事板

 【回答】
 「自己責任」でどうぞ.

イスラエル交通相◆3RWR.afkME in 軍事板

ナブルスで作戦中のイスラエル軍

画像:イスラエル交通相 in 「軍事板常見問題 mixi支隊」


 【質問】
 なぜイスラエル世論は侵攻を支持しているのか?

 【回答】
 占領地撤退に対して兵士拉致が行われたことから,和平政策に対する失望感が広がった模様.
 以下引用.

イスラエル ヒズボラの攻撃で8人死亡のハイファをルポ

 レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラのロケット弾攻撃で8人が死亡したイスラエル第三の都市ハイファ.イスラエル軍のレバノン撤退から6年後にヒズボラの先制越境攻撃で兵士2人が拉致され,ロケット弾攻撃にさらされたことに住民は不安と怒りを募らせ,オルメルト首相が掲げる占領地ヨルダン川西岸からの一方的撤退論に異議を唱える声が高まっている.【ハイファ(イスラエル北部)で樋口直樹】
 16日朝,ハイファ港に面する鉄道の操車場で,レバノン南部から飛来したロケット弾1発がさく裂した.
 作業員は列車の補修などにあたっていた.死者8人.砕け散った列車の窓ガラスや破片が死傷者の血だまりを埋め尽くしていた.
 イスラエルとヒズボラの戦闘が始まった12日以降最多の民間人死者を出したハイファは次の攻撃を警戒し,息をひそめている.
「ヒズボラは,我々が占領地から撤退しても平和が訪れないことを証明した」
 通行人の途絶えたハイファの高級住宅地カルメル地区で,食料の買い出しに出てきたハレビさん(68)夫婦が語った.
「だから,オルメルト首相の撤退計画は拒否する.
 残念だが,土地と平和の交換は無理なんだよ」.
 ハレビさんは力無く首を振った.
 若いカップルのゴマンさん(19)は
「平和は力で得るもの.政府はレバノンへ陸上部隊を投入し,ヒズボラを徹底的にたたくべきだ.
 レバノン政府との和平はその後の話だ」
と一気にまくし立てた.
「ヒズボラのロケットなんて怖くない.ここは我々の国なんだ」
と胸を張って見せた.
 先月25日にパレスチナ自治区・ガザ地区でイスラム原理主義組織ハマスなどに兵士1人が拉致されて以来,オルメルト首相が掲げる一方的撤退論は市民の話題に上ることすらなくなった.
 シャロン前首相は昨年夏,イスラエルの治安が向上するとの予測のもとにガザ地区から完全撤退したが,結果は違った.
 ヒズボラの越境攻撃はイスラエル世論の中に芽生えた撤退論への不信感を一層あおることになった.


ヒズボラのロケット弾が直撃し,コンクリート製の床に大穴が開いた操車場
=イスラエル北部ハイファで16日午後4時25分,樋口直樹写す

毎日新聞,2006年7月18日10時6分


 【質問】
 ガザ侵攻の経過は?

 【回答】
 IDFは27日夜から28日未明にかけてガザへ侵攻.
 人質の移送を封じるため,幹線道路にある橋や変電所などを空爆すると共に.機械化部隊がガザ南部ラファハに侵攻,ガザ国際空港などを制圧した.

 28日には,ラファハ近郊のハマスの訓練施設などガザ地区内の武装勢力の拠点数カ所を空爆.
 また,シリアのアサド大統領の宮殿上空を威嚇飛行した.

 29日には,ガザ市で武装勢力幹部の乗った車を狙って空爆を実施.
 一方,イスラエル地上部隊は,28日から29日にかけ,ハマスの閣僚やパレスチナ評議会(議会)メンバーら計約60人を拘束.

 30日未明には,パレスチナ自治政府施設20カ所以上を空爆.

 2日未明,ガザの自治政府首相府を空爆.
 3日にも自治政府施設への空爆が続いた.

 4日夕,イスラエル中南部アシュケロンの学校に,中心部にガザ地区から飛来した手製ロケット弾が直撃.

 これを受けて5日未明,ガザの自治政府内務省の建物を再度空爆すると共に,6日から地上部隊も攻撃を強化.
 さらにイスラエル軍は,ベイトラヒヤなどガザ地区北部の住宅地が武装組織によるロケット弾攻撃の拠点になっているとして,6日未明にガザ北部への侵攻を開始.
 6日夜にはベイトラヒヤは空爆も受ける.
 8日未明,ガザ地区東部の物量拠点,カルニ検問所近くから侵攻,
 11日に入ってさらに北部への空爆を強化.バイト・ハヌンの北部産業団地が連続空爆を受ける.

 地上部隊は北部からは8日に撤収したが,今度は12日未明,ガザ中部デイルアルバラハ付近に侵攻し,武装勢力と交戦.

 そして十数両のイスラエル戦車が12日未明からガザ中心部に進撃,同地区の主要道路を寸断.

 北部では,北端にある3階建て民家が空爆され,指名手配リストのトップに記載されていたムハマッド・ダイフが負傷したと発表された.
 また,橋梁一つも爆撃.

 同日,新たにイスラエル軍兵士2名が拉致され,イスラエル軍はレバノンにも侵攻した.

 13日未明,ガザ市の自治政府外務省庁舎,空爆さる.

 19日,イスラエル軍は西岸ナブルス市で逮捕作戦を実施し,パレスチナ人武装要員と交戦.
 イスラエル陸軍のブルドーザーは,軍事情報部門,国家治安部隊などの建物を倒壊させた.
 同日未明,ガザ地区では,ガザ中部のマガジ難民キャンプ周辺でも空爆と銃撃戦が発生.

 20日,イスラエル軍機がガザ地区上空から,パレスチナ人住民に対し「武装民兵が使う住宅などから即時退去するよう」警告するビラを投下.
 また,ガザ地区マグハジ難民キャンプを攻撃,パレスチナ人3人が死亡,12人が負傷した.
 ガザ地区やヨルダン川西岸のナブルスの住民はデモ行進し,イスラエル軍を非難.

 21日,病院当局者によると,ガザ中部ではイスラエル軍の砲撃でハマス活動家と家族の計4人が死亡.軍はその後,中部から撤退.

 24日,パレスチナ武装集団がイスラエル領内のシデロット村にロケット弾を発射.
 その後,イスラエル軍はガザ北部ベイト・ラヒヤ村を砲撃.
 また,イスラエル軍機が同日,シャッティ難民キャンプで,「イスラム聖戦」の軍事部門,アル=クッズ旅団のメンバーであるムハンマド・アル=シェイク・ディブの自宅を空爆し,1人が負傷.

 26日,イスラエル軍の攻撃によりパレスチナ人16人が死亡,少なくとも50人が負傷.

 30日,レバノン南部カナでの空爆に抗議する,イスラム聖戦の活動家ら武装したパレスチナ人数十人が,ガザ市内の国連施設に突入し,自治政府の治安部隊と衝突.

 8月3日未明,イスラエル軍はガザ地区南部ラファ東部地区に戦車約50台で侵攻し,幹線道路を封鎖.
 歩兵部隊は,戦車と対峙した武装パレスチナ人に発砲するとともに,民家を捜索.

 6日,IDFは自治政府議会議長を逮捕.

 7日,ファタハ系の治安組織幹部が,ハマスにより(?)ガザ北部で暗殺さる(エルサレム・ポスト)
 同日,IDFはラマラでイスラム聖戦幹部を殺害(イディオット・アハロノット).

 17日,アッバス議長がイスラエルに対する一方的停戦を発表.
 ここ数日,パレスチナからの攻撃は減っており,ハマスはかなり打撃を受けたものと見られている(イスラエル各紙).
 また,アルアクサ殉教団の指導者が,ヒズボラのように高性能ミサイルで武装したいと表明(イディオット・アハロノット).

 19日,ハマスのメンバーであるパレスチナ自治政府のシャエル副首相を,ラマラの自宅でIDFが拘束.

 20日,IDFが西岸地区の封鎖を緩和(エルサレム・ポスト).

 23日,IDFはヨルダン川西岸ジェニンの難民キャンプで,イスラム聖戦の軍事部門,アルクドゥス旅団の同西岸地区指導者フサム・ジャラダトを暗殺未遂.同氏は頭部を撃たれ,危篤状態.

 24日,IDFはガザ地区南部のカーン・ユヌス近郊にあるアバサン村の民家を襲撃し,同地区で活動するハマス関係者,ユセフ・アブ・ダッカを殺害.
 また,その兄弟で南部地区のハマス幹部,ユニス・アブ・ダッカを拘束.

 26日未明,IDFは,ヨルダン川西岸ナブルス市内の4階建てビルを包囲.投石してきたパレスチナ人たちに向けて発砲し,15歳の少年に重傷を負わせ,他に8人を負傷させる.
 また同日,ガザ地区南部にあるラファではIDFは2人ないし4人を拘束.

 28日,イスラエル軍のガザ空爆でハマス所属の自治政府治安要員2人と議長警護隊員2人が死亡.
 また,IDFはラマラではアルアクサ殉教団のテロリスト,アルアラディを殺害(エルサレム・ポスト).
 同日,国連世界食料計画が,ガザに食糧危機が迫っていると警告(ハアレツ).

 29日,IDFは,ナブルスのバラタ難民キャンプを空陸から攻撃し,アル・アクサ殉教旅団の武装要員2人を殺害.
 同日,ディスキン・シンベト長官が国会で,「シナイ半島からガザへの武器密輸が激化している」と証言(イスラエル・トゥデイ).

 31日,スデロットにカッサム・ロケットが5発着弾(イスラエル・トゥデイ).

 9/2,「カッサム」ロケット砲の製造を目指していた,ファタハ系武装組織タンジームの指導者2人をIDFがツルカームで拘束(ハアレツ

 9/5,PRCの指導者が「IDF兵士の誘拐は正当な軍事作戦だと世界に認められた」と語り,今後も兵士誘拐を目指す考えを表明(イディオット・アハロノット)
 同日,IDFはガザ南部ラファで,空爆によりハマス・メンバー4人を殺害.

 9/6,IDFがジェニンでイスラム聖戦の幹部を殺害.
 また,ナブラス近郊ではファタハ系の武装組織17軍の指導者を逮捕した.
 さらに,ガザでも空軍の攻撃により武装勢力6人を殺害.

 9/7,IDFはヨルダン川西岸地区カバティヤに侵攻,アルアクサ殉教者旅団と銃撃戦となり,同組織幹部ラシド・ザカルナを含むパレスチナ人3人を殺害.

 9/11発表された,パレスチナで行われた最新の世論調査では,61%がイスラエル領内でのテロ攻撃を支持.
 しかし,ファタハの支持率は35%に回復し,ハマスの支持率は19%に低下した(イエルサレム・ポストハアレツイディオット・アハロノット

 9/12,ガザでの戦闘でイスラエル兵1人が戦死(イディオット・アハロノット)

 9/13,IDF北部戦線司令官が引責辞任(イエルサレム・ポストイディオット・アハロノット

 9/14,8月に逮捕されたPRCメンバーの自供により,カルニ検問所攻撃のために掘られたトンネルをIDFが発見(イディオット・アハロノット)

 9/20,IDFは,シリアやレバノンからパレスチナのテロ組織への送金を取り次いでいた疑いで,西岸地区の各都市の闇送金業者を摘発し.数百万シケルの現金を押収.(エルサレム・ポストイスラエル・トゥデイ)
 同日,ガザ近くのキブツにロケット砲が着弾し,15歳の少年が負傷.(イディオット・アハロノット)

 9/21,IDFはガザで,ロケット砲を発射していたパレスチナ人3人を殺害.ただしパレスチナ側は,「3人は羊飼いだった」と主張(イディオット・アハロノット)

 2006年9月25日,IDF兵士8人がナブラス旧市街で負傷.作戦行動のため市内に入ったところ,爆発物による攻撃を受けたもよう.(H)

 2006年9月26日,西岸地区とガザの封鎖をIDFが解除.(Y)

 2006年10月3日,IDFがカッサム砲発射チームをミサイル攻撃.イスラム聖戦メンバー2人,アルアクサ殉教団メンバー5人が負傷.(Y,P)

 2006年10月4日,IDFがガザ南部でミサイル攻撃によりイスラム聖戦のメンバー2人を殺害.(Y,P)

 2006年10月8日,ナブラスのバラタ難民キャンプでIDFと武装勢力が戦闘.アルアクサ殉教団のメンバー1人が死亡.IDFに死傷者は無かった.(H,P)

 10/10,IDFは西岸の町ラマラーに侵入,パレスチナ人8人を身柄拘束.他にもガザで散発的な交戦.

 10/11,IDF機が,ガザのハマス議員マリアム・ファルハト宅を空爆.

 10/12,ガザ地区ハンユニス近郊アブサン村で,IDFとイズ・アルカサム旅団の間で銃撃戦,5人死亡

 10/13未明,ガザ北部のベイトラヒヤ近郊で,IDFは空爆によりハマス・メンバー3人を殺害.

 10/14,IDFはガザ北部を空爆し,ハマスのメンバー3人を含む武装集団の6人を殺害,負傷10人以上.

 10/17朝,IDFはジェニン市と近郊の村落に侵入,交戦の結果,パレスチナ武装勢力,「イスラム聖戦」所属メンバー(18)とパレスチナ民間人1人の計2人がが死亡,数人が負傷.

 10/23,スデロット市への砲撃を阻止するため,IDFがガザ北部で活動中の武装勢力を攻撃し.PRCメンバーら7人が死亡(イエルサレム・ポストハアレツイディオット・アハロノット
 同日,ガザ北部でIDFの攻撃により,少なくとも9人が死亡,20人が負傷.

 2006年10月28日,西岸地区で行われたテロ組織摘発作戦で,パレスチナ武装勢力の3人が死亡.ガザではスデロット市に2発のロケット砲撃.(P,H,Y)

 2006年10月29日,防護壁建設による損害補償に向けた国連の動きに外務省が遺憾の意を表明.イスラエルのテロ被害には何も言わず,パレスチナの被害ばかりを議論するのは片手落ちだと指摘した.(P)

 11/1,IDFはガザ北部のベイトハヌーン一帯で空爆と地上部隊投入による大規模作戦を展開,武装組織のメンバーらパレスチナ人10人が死亡.

 2006年11月11日,エジプト警察がガザに通じる武器密輸トンネルを摘発.自宅内に設けた入口から700m離れたガザの親類宅に続いていたという.(Y)

 2006年11月12日,スデロットに対するロケット砲攻撃に,IDFが反撃.発射台付近にいた子供1人が死亡し,学童多数が負傷した.パレスチナのテロ組織は学校からロケット砲の発射を行っているため.(Y,P)

 2006年11月14日,スデロット付近のキブツにカッサムロケット砲が着弾.工場が破壊されたが,負傷者は無かった.(Y,I)

 2006年11月14日,スデロットの学校教室をカッサムロケット砲に耐えられる構造にすることを求める父兄会の訴訟を受け,政府は「危険性は認めるが全教室を防護するのは不可能」との答弁書を最高裁に提出.(H)

 2006年11月15日,カッサム砲がスデロット市に着弾し,女性1人が死亡,2人が負傷した.ハマスとイスラム聖戦がそれぞれ犯行声明.国際赤十字は,パレスチナの砲撃は国際法違反だとする非難声明を出した.(P,H,Y,I)

 2006年11月15日,止まらないカッサム砲撃で死者が出る事態を受け,IDFは大規模なガザ侵攻作戦を行うことを検討中.訪米中のオルマート首相も,ガザに対する攻撃の手は緩めないと語った.(P,H,Y)

 2006年11月16日,スデロット市住民の一部がエイラートへ去ったとの報道を受け,ガザのPRC広報官が「誇りに思う」と砲撃の効果を誇示.(Y)

 2006年11月16日,IDFが大規模なガザ侵攻作戦を目指す中,多くのハマス幹部は停戦を希望.しかし,イランなどの意を受けたハマス内の過激派は,連立政権の成立を妨害するため砲撃を続けると見られている.(P)

 2006年11月16日,液体爆薬を使用し,金属探知機で検出できない自爆ベルトで自爆を試みたテロリストをIDFが拘束.西岸地区では非金属自爆ベルトの製造が組織的に進められていることが判明した.(P,H,Y)

 2006年11月25日,パレスチナ武装勢力との停戦合意が成立したと〔イスラエル〕首相官邸が発表.また,全武装勢力が合意したと自治政府も発表した.停戦合意は日曜朝6時から発効する.この合意は西岸地区には適用されない.(P,H,7,Y)

 2006年11月25日,週末もカッサムロケット砲によるスデロットへの攻撃は継続.IDFは発射していたハマスのメンバーらに反撃し5人を殺害した.(H,Y)

 2006年11月25日,ガザとエジプト間の密輸トンネルが崩壊し,数人が死亡.自治警察は救助活動を行ったが,密輸の取調べは行っていないもよう.(Y)

 2006年11月26日,昨日の停戦発効後も,ガザからスデロットに対して2回の砲撃.しかしIDFは撤退し,反撃を控えている.自治政府は1万3千人の警官を配備してロケット砲発射を阻止している.(H,P,Y)
 停戦に違反して砲撃を行ったのは,ハマスとイスラム聖戦.ハマスは停戦時刻の伝達ミスだとの声明を出した.イスラム聖戦は停戦を拒否する声明を発表.アルアクサ殉教団も同様の声明を出した.(H,P)

 2006年11月27日,パレスチナの多くの武装勢力は,停戦を利用して武器の補給や戦闘員の訓練を行う構え.「補給のために停戦に応じた」との声も.(Y,7)

 2006年11月27日,ガザからスデロットに対する2発のロケット砲撃.アルアクサ殉教団が犯行声明を出したが,自治政府のエレカット氏は砲撃を非難した.国連のアナン事務総長も停戦破りに懸念を表明.(H,P,Y)

 2006年11月27日,IDFは西岸地区で15人の武装勢力を拘束.ジェニン近郊では戦闘でPRCのメンバー2人が死亡した.(H,Y,I)

 2006/11/28,カッサムロケット砲2発がスデロットに着弾.国防軍によると,自治警察はロケット発射を阻止するため活動を行っているもよう.(H,Y)

 2006年11月30日,ナブラスで国防軍の銃撃により16歳の少年が死亡.少年の家族は,少年が投石を行っていただけだと主張しているが,国防軍によると少年は火炎瓶とパイプ爆弾で軍を攻撃していたもよう.(ハアレツ)

 2006年12月2日,シナイ半島で4人のパレスチナ人テロリストがイスラエル人観光客殺害を狙っているとの情報が入り,エジプト警察が追跡中.(H,P,Y)

 2006年12月3日,IDFが西岸地区でのテロリスト拘束作戦を抑制へ.ガザで続くロケット砲の発射に対しても反撃を自制することを決めた.(H)

 2006年12月3日,イスラエル国内での自爆テロを目指していたテロリスト2人を,国防軍がジェニンで拘束.(P,Y)

 2006年12月4日,IDFのテロリスト拘束作戦で,逃げようとしたパレスチナ人1人が撃たれて死亡.この5日間で,4人のパレスチナ人がIDFの作戦により死亡している.(P,H)

 2006年12月11日,西岸地区ジェニン近くでIDFのジープに銃撃があり,兵士1人が重傷.犯人は逃亡し,まだ捕まっていない.(H,P,Y)

 2006年12月12日,ガザから5発のカッサムロケット砲撃.大きな被害は無かった.ロケット砲攻撃が止まらず,停戦は事実上崩壊しつつある.(Y)

 2006年12月14日,IDFが西岸地区でアルアクサ殉教団の幹部ら3人を殺害.(Y,P,H)

 2006年12月14日,ナブラス近郊で,IDFが検問中に車から8キロの自爆ベルトを発見.車に乗っていた4人のファタハのメンバーも逮捕された.(Y)

 2006年12月14日夜,3発のカッサムロケット砲がスデロット付近に着弾.(H,Y)

2006/12/20,カッサムロケット砲6発がスデロット市周辺に着弾.

2006/12/21,カッサムロケット砲がガザ内部のベイト・ハノンの民家の寝室を直撃し,女性が流産.寝ていた子供たちも負傷.(H,Y)

 上記,以下引用にないニュースについては,http://www.zion-jpn.or.jp/p0404.htmより引用
[情報源略号表]
 P=エルサレム・ポスト  http://www.jpost.co.il/
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/
 7=アルツ7       http://www.israelnationalnews.com/
 I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/

 以下引用.

 イスラエル軍はこの日の侵攻で,人質になっている同軍兵士の移送を封じるため,幹線道路の3つの橋を空爆した.
 また,武装ヘリが変電所も攻撃し,ガザ地区の大半への送電が止まった.


写真は臨戦態勢につくイスラエル兵士(2006年 ロイター/YannisBehrakis)

ロイター,6月28日12時46分

イスラエル,ガザ侵攻 昨年9月撤退後初 「拉致兵の奪還目的」

 【カイロ=加納洋人】イスラエル軍は28日未明,パレスチナ自治区のガザ地区南部に侵攻した.
 25日にパレスチナ武装集団がイスラエル兵1人を拉致した事件を受けたもので,昨年9月のガザからの完全撤退以降,初の大規模侵攻となった.
 イスラエル紙ハアレツ(電子版)などによると,イスラエル軍は27日深夜からガザ地区の幹線道路にある橋や変電所などを空爆.戦車や装甲車などの大規模地上部隊がガザ地区南部のラファハに侵攻し,閉鎖中のガザ国際空港などを制圧した.
 さらに,同軍は28日,ラファハ近郊のハマスの訓練施設などガザ地区内の武装勢力の拠点数カ所を空爆した.

 イスラエルのオルメルト首相は28日,
「ガザ再占領の意図はない」と表明しつつも,「拉致された兵士の奪還が目的だ.作戦は数日間継続する」
と述べ,パレスチナ武装勢力が兵士解放に応じない場合,侵攻地域を拡大させる姿勢を示した.
 また,イスラエル政府幹部は同日,拉致事件を指揮したとされるシリアを拠点とするハマス在外部門指導者マシャアル氏らを,暗殺作戦の標的にすると警告した.

 一方,イスラム原理主義組織ハマスが主導権を握る自治政府内閣の報道官は28日,
「ガザ侵攻で,イスラエルは何も得られない」
と非難.アッバス自治政府議長も
「インフラ破壊は,パレスチナ人全体を苦しめるだけだ」
と批判した.
 こうした中,パレスチナの武装組織「民衆抵抗委員会」は同日,ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地に住むイスラエル人の少年(18)を新たに拉致したと発表.他の武装組織もイスラエル人1人を拉致し,ガザ侵攻の中止を要求した.
 〔略〕
     ◇
【国民和解文書の要旨】
 一,(イスラエルによる)占領の正当性は容認しない.
 一,エルサレムを首都とする,1967年に占領されたすべての土地で構成される国家創設を要求する.
 一,パレスチナ人民の唯一の合法的な代表として,PLO(パレスチナ解放機構)の地位を強化する.
 一,(パレスチナ人民には)67年に占領された土地で,さまざまな手段による集中的な抵抗の権利がある.
 一,パレスチナ人にとり公正で,パレスチナ人の権利を保護する国際的決議に基づいた包括的な政治プラン(の策定)を要求する.
 一,パレスチナ人民やアラブ諸国,世界各国の支援を得られる,統一されたパレスチナ政府(の創設)を追求する.
 一,(イスラエルとの)交渉はPLOとパレスチナ自治政府議長の権限.
 一,(イスラエルの)占領に対し,パレスチナ人民のより高次の利益を考慮に入れた,最適な抵抗手段を模索.

産経新聞,6月29日3時4分

イスラエル軍のガザ進攻で都市機能に被害 人質解放は至難の情勢

 【アルジャジーラ特約27日】19歳のイスラエル兵士が25日,パレスチナ武装勢力に拉致された事件に端を発し,イスラエルのオルメルト首相は26日,兵士の釈放がなければ,パレスチナに懲罰的攻撃を加えると言明,27日には,イスラエル部隊が戦車とともにガザ南部に進攻した.
 ガザ地域では3つの橋と発電所1カ所が破壊された.イスラエル軍とパレスチナ治安当局の発表によると,橋はガザ中央部,ダイル・アル=バラハ町近く,ガザ市南部の三つである.死傷者は報告されていない.
 イスラエル軍の声明は,橋梁攻撃の目的は「テロリストたちが拉致した兵士を移動させる能力を削ぐため」と述べた.
 パレスチナ治安当局者は,橋の破壊によってガザ地域は二つに分断されたと述べた.

 イスラエル空軍機はガザ唯一の発電所にミサイル9発を撃ち込み,発電所技術者によると,ガザ地域の65%の電力を奪った.
 同発電所で稼働中だったタービン3基と石油貯蔵所が炎上した.ガザ地域の上水は電力ポンプで送水されているため,発電所への空爆は水の供給にも影響を与えている.

 イスラエル空軍機は27日,力を誇示してパレスチナ抵抗勢力を畏服させるように,ガザ北部,南部の平地にミサイル攻撃を加えた.ガザ南部ではロケット製造所が攻撃された.
 イスラエル軍スポークスマンのジャコブ・ダルラル大尉は,軍部隊がガザ領内2キロまで進出したと語った.
 目撃者の証言によると,イスラエルとの境界に近く,ラファ郊外で長く使われていないガザ飛行場の近傍で激しい砲撃があった.
 イスラエルの攻撃を受けて,パレスチナ抵抗戦士たちがロケット弾を製造,貯蔵していた小屋が炎上した.
 この間,イスラエル空軍機はガザで低空飛行し,ソニックブームで同地区を震撼させるとともに,ガザに砲弾を撃ち込んだ.

 イスラエル軍の戦車が27日朝,エジプトとの境界にあるラファーの一部を占拠した.
 アルジャジーラのダハドゥハ記者によると,イスラエル部隊は住宅地域には入っていない.

 拉致されたイスラエル兵士,シャリット伍長を解放するための交渉は明らかに不調に終わった.
 イスラエルのテレビ局「チャンネル2」はエジプト,フランスが中心となった仲裁グループに近い筋の話として,兵士を交渉で解放させるのは「可能性ゼロ」であると伝えた.
 一方,パレスチナ武装勢力が西岸で拉致したイスラエル人入植者の安否は,拉致グループが被害者の身分証明書のコピーと称する物を公表したため,懸念が高まっている.
 拉致の反攻声明を出していた武装グループ「人民抵抗委員会(PRC)」は,AFP通信に対して,イスラエルが進攻作戦を中止しなければ,人質を殺害すると語った.

 イスラエル側は拉致事件の発生を公式に認めていないが,同国警察は,ユダヤ人入植者が西岸で行方不明になっているという報告を調査中と認めている.
 パレスチナ武装グループの一つ,「アブ・アビール」はアルジャジーラに対し,捕らえられた入植者はイスラエル軍事大学の学生,エリアフ・アシェリ(18)であると語った.
 〔略〕
(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

アルジャジーラ,2006年06月29日14時42分

シリア宮殿上空を威嚇飛行 イスラエル,兵士解放求め

 【エルサレム29日共同】イスラエル軍は28日,同国空軍機が同日早朝,シリア北西部のラタキア近郊にあるアサド大統領の宮殿上空を飛行し,騒音で威嚇したことを明らかにした.軍報道官は,シリアがイスラム原理主義組織ハマス指導部を支援しており,ハマスなどが拉致したイスラエル軍兵士の解放を求める圧力だと語った.
 イスラエルのメディアによると,アサド大統領は当時,宮殿内に滞在.シリア側のメディアは,同国が対空砲火で応戦したと伝えた.
 兵士拉致事件ではシリアの首都ダマスカスに拠点を置くハマス最高幹部,マシャル氏の関与が疑われており,シリア大統領宮殿上空での威嚇飛行はマシャル氏殺害作戦の警告とみられる.

共同通信,6月29日9時8分

軍,ガザ北部侵攻へ 戦線拡大,空爆も

 【エルサレム29日共同】AP通信によると,イスラエルのペレツ国防相は29日,軍部隊にガザ地区での新たな作戦実行を承認した.同地区北部への侵攻とみられる.
 パレスチナ自治政府内閣を率いるイスラム原理主義組織ハマスの拠点などに対する空爆も継続しており,戦線はさらに拡大しそうだ.
 ガザ地区北部への侵攻後も拉致された軍兵士が解放されない場合,同地区南部の部隊がパレスチナ人居住地区まで進むことも予想され,事態は緊迫している.
 イスラエル軍は29日,ガザ市で武装勢力幹部の乗った車を狙って空爆を実施した.
 自治政府議長府報道官によると,イスラエル軍は28日から29日にかけ,ヨルダン川西岸,東エルサレムでハマスの閣僚やパレスチナ評議会(議会)メンバーら計約60人を拘束.
 うち閣僚は全体の3分の1に当たる8人に上り,ハマス内閣の機能不全を狙った作戦の可能性もある.

共同通信,6月29日23時6分

 目撃者や治安当局者らによると,ヨルダン川西岸のラマラでは,軍の部隊が自治政府のバルグーティ労働相を拘束,その後,市街地で銃撃音も聞かれたという.
 イスラエル軍のスポークスマンは,軍が「ヨルダン川西岸で広範な逮捕活動」を行ったと述べたのみで,詳細は明らかにしていない.

ロイター,6月29日12時28分

ガザ地区を一斉空爆 イスラエル軍,内務省破壊

 【カイロ=加納洋人】イスラエル軍は30日未明,パレスチナ自治区ガザ市内にある内務省庁舎など20カ所以上を空爆した.兵士拉致事件を受け,同軍が27日夜にガザ攻撃を開始して以降,パレスチナ自治政府施設への空爆は初めて.
 ロイター通信などによると,イスラエル軍はハマス内閣のシアム内相の執務室や,アッバス自治政府議長の支持基盤であるファタハ系武装組織「アルアクサ殉教者旅団」の事務所などを相次いで空爆.
 一連の攻撃で,イスラム原理主義組織「イスラム聖戦」のメンバー1人が死亡した.
 こうした中,エジプトのムバラク大統領が仲介に入るなど,事態の悪化を防止しようとする動きも活発化している.
 同大統領は29日,エジプト紙アルアハラムに対し,エジプト当局が複数のハマス幹部と接触した結果,パレスチナ側は,条件付きでイスラエル兵を解放することに同意したと述べた.
 パレスチナ人囚人の釈放などが条件とみられるが,イスラエル側は受け入れを拒否しているという.

産経新聞,7月1日3時31分

 拉致されたイスラエル軍兵士解放の見通しが立たない中,軍はガザ地区北部に本格侵攻する構えを見せていたが,イスラエル政府当局者によると,作戦はエジプト政府の仲介で延期された.
 イスラエル軍当局者は内務省を標的にした理由について「テロ活動の立案や指揮が行われているからだ」と述べた.

共同通信,6月30日10時56分


写真は,火炎が上がる内務省庁舎
(2006年 ロイター/Mohammed Salem)

ロイター,6月30日9時58分

ガザの病院なども停電状態に イスラエル軍の発電施設砲撃で

 【アルジャジーラ特約30日】パレスチナ・ガザ地区の住民約70万人が今,停電状態の生活を余儀なくされている.パレスチナ武装組織に拉致されたイスラエル人兵士の奪還を目指す同国軍部隊が,ガザ地区にある唯一の発電所を爆撃,破壊したからだ.
 さらに,イスラエル軍は28日夜にも砲撃を加え,同地区にある病院,診療所など医療施設の電源も破壊した.
 砲撃の模様を自宅から目撃した住民の1人,サメ・ハッサンさんは
「発電所が砲撃で炎上した後,パレスチナの消防隊が懸命に消火活動を行い,何とか消し止めたが,2回目の砲撃でそれも無に帰した.イスラエル軍は消火活動をあざ笑うかのように,砲撃を繰り返した」
と話した.

 イスラエル軍はガザ地区への侵攻を前に,その武力を見せ付けるように砲撃を加えた.同軍は6月25日,ガザ地区南部の検問所でパレスチナ側に拉致されたイスラエル軍兵士の奪還をもくろんでいる.

▽緊急手術も不可能

 イスラエル軍による発電施設砲撃により,医療施設の電源が失われ,多くのパレスチナ人が治療を受けられなくなっている.
 パレスチナ自治政府保健省の報道官,ハリド・ダディ氏はアルジャジーラネットの取材に対し,
「ガザ地区最大の病院,アルシファー病院に加え,他の診療所が停電状態に陥っている.
 その結果,酸素供給ができなくなっている」
と懸念している.
 さらに同氏は
「それだけでなく,停電により,人工透析を必要とする患者たちに多大な影響が出ている」
と強調する.

 また,電力供給がないため,急患への手術が行えない.
 同病院に通う腎臓病患者の1人,フダ・サーディさんは
「週に2回,人工透析をしている.担当医は,透析を1週間やめてもていけないと言っている」
と心配顔だ.

 〔略〕

 ガザ地区は今,猛暑の季節を迎えている.
このため停電により,倉庫や家庭などの冷蔵庫が働かず,貯蔵している食料品が傷む危険性も指摘されている.
 飲料水の供給にも大きな支障が出るが,今回破壊された発電施設の復旧には半年はかかるという.

 アルデミール人権センターのカリル・アブシャマレ理事長は28日の記者会見で,
「インフラ施設を攻撃目標にするのはイスラエルの常とう手段.イスラエルはこれまでも,自分たちの安全を維持するため,パレスチナ人の樹木を引っこ抜き,住居を取り壊し,インフラ施設を破壊してきた」
と非難した.
(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)

アルジャジーラ,2006年07月01日00時10分

ハマス活動家3人死亡 ガザでイスラエル軍と衝突

 【エルサレム2日共同】イスラエル軍部隊は2日,パレスチナ武装組織による軍兵士拉致事件を受け侵攻したガザ地区南部で,イスラム原理主義組織ハマスの武装グループと銃撃戦を展開,ハマスの活動家3人が死亡した.
 侵攻したイスラエル軍部隊との衝突で死者が出たのは初めて.エジプトを中心に兵士解放に向けた外交努力が続けられる中,イスラエル,武装組織側とも強硬な姿勢を崩しておらず,緊張が高まっている.
 イスラエル軍報道官によると,軍の拠点にハマス活動家の3人が接近,軍部隊と銃撃戦になった.


 2日,イスラエルとパレスチナ自治区ガザの境界で,
ガザに向け砲撃するイスラエル軍(ロイター=共同)

共同通信,7月3日8時32分

イスラエル ガザの首相府空爆 兵士拉致でハマスを敵視

 【ガザ市(ガザ地区北中部)樋口直樹】イスラエル軍は2日午前1時45分(日本時間同7時45分)ごろ,パレスチナ自治区ガザ市の自治政府首相府を空爆した.
 建物は大破したが,ハニヤ首相は不在で無事だった.
 イスラエルは,兵士拉致事件の責任が,イスラム原理主義組織ハマス率いる自治政府にあると非難.ハマス最高幹部の首相に直接圧力を加えることで,ハマス政府排除の態度を鮮明にした.
 イスラエル軍機から発射されたミサイルは,首相府3階の台所付近で爆発し,3階の施設を吹き飛ばした.
 ハニヤ首相の執務室は2階にあり,大きな被害は受けなかった.
 空爆後,首相は自ら現場を視察し,
「彼らはパレスチナ人のシンボルを標的にした」
とイスラエルを非難,国際社会とアラブ連盟に事態の沈静化に向けた仲裁に入るよう要請した.
 一方,軍当局は
「ハマスによる兵士の拉致やイスラエル攻撃の責任は,民主的に選ばれたハマス政府にある」
との声明を発表.ハマスなどの武装組織とハマス率いる自治政府を同一視し,攻撃対象にする方針を明らかにした.
 イスラエルはこれまでに,ヨルダン川西岸でハマス出身の閣僚や評議会議員を大量に拘束し,ガザ市の内務省ビルも空爆していた.
 〔略〕


イスラエル軍機のミサイルで破壊されたパレスチナ自治政府の首相府.
外壁を突き破って飛び込んだミサイルは,室内の壁にも大きな穴を開けていた
=パレスチナ自治区ガザ市で2日午前,樋口直樹写す

毎日新聞,7月3日10時3分

イスラエル軍,武装ヘリでガザ地区の建物を空爆

 [ガザ 3日 ロイター] 拉致された兵士の奪還を目指しているイスラエル軍は3日,武装ヘリコプターでパレスチナ自治区の建物を空爆した.
 また,イスラエルのオルメルト首相は,イスラム原理主義組織ハマスが率いるパレスチナ自治政府の指導者らは,いずれも攻撃の目標となりえると警告した.
 武装ヘリは,武装組織が使用していたとされる建物に対してミサイルを発射.目撃者によると,この建物にはハマス関連の事務所も入居していたという.犠牲者が出たかは不明.
 さらに,このほかガザ地区北部でも空き地にミサイル2発が着弾したもよう.

ロイター,7月3日9時56分

 またガザ地区北部でも空爆があり,ハマスの活動家1人が殺害された.

共同通信,7月2日21時37分

<イスラエル>ハマスのロケット弾,学校を直撃

 【エルサレム樋口直樹】イスラエル中南部の港町アシュケロンの中心部に4日夕,約10キロ離れたパレスチナ・ガザ地区から手製ロケット弾が飛来し,学校を直撃した.一部施設が壊れたが,けが人は出なかった.
 パレスチナ自治政府を率いるイスラム原理主義組織ハマスの軍事部門が発射を認めた.手製ロケット弾の飛距離としては最大級で,ガザ地区を包囲するイスラエル軍はハマスへの軍事的圧力をさらに強めることになりそうだ.
 「カッサム」と呼ばれる手製ロケット弾はこれまで6〜8キロほどの飛距離しかなく,主にガザ地区北部から隣接するイスラエル領の町スデロトなどへ撃ち込まれていた.
 イスラエルは,ハマスがエジプトからガザ地区へロケット弾の材料を大量に持ち込み,イスラム系大学の研究施設などを使って改良を重ねていると非難していた.
 昨年夏にガザ地区から完全撤退し,ハマスなどの武装勢力を一定の軍事境界線の内側に閉じ込めたイスラエルだが,境界を遮るフェンスの向こう側から無差別に飛来する手製ロケット弾を阻止する有効な手段はないのが実情.
 イスラエル兵拉致事件を機にガザ地区を完全に包囲したイスラエル軍のうち,北部の境界線付近に集結中の大規模な陸上部隊は,ロケット弾発射の阻止が狙いとみられている.

毎日新聞,7月5日9時46分

内務省庁舎を再び空爆 イスラエル,3人負傷

 【ガザ市5日共同】ロイター通信などによると,イスラエル軍は5日未明,パレスチナ自治区ガザ市の自治政府内務省の建物を空爆,隣接するアパートも被害を受け,少なくとも3人が負傷した.同軍は6月30日にも内務省を空爆したほか,今月2日には首相府を空爆している.
 イスラエル軍兵士拉致事件を機に緊張が高まる中,イスラム原理主義組織ハマス主導の自治政府内閣傘下にあり,イスラエル側が「テロ活動の立案拠点」とする内務省を徹底攻撃することで,パレスチナ側に打撃を与えるのが狙いとみられる.

共同通信,7月5日11時21分

 イスラエルは,ハマスに属するパレスチナ武装勢力がイスラエルの主要都市への攻撃としては初めて沿岸部のアシュケロンにロケット弾を打ち込んだことを受け,その数時間後に攻撃を開始した.

ロイター,7月5日12時22分

<イスラエル>ガザ地区各地で戦闘激化,4人死亡

 イスラエル軍は6日,ガザ地区で武装勢力を狙った攻撃を強化,民間人3人を含むパレスチナ人4人が死亡した.
 イスラエル兵にも重傷者が出た.
 民間人死者のうち1人はガザ北部ベイトラヒヤで戦車砲を受け,2人は南部ハンユニスで空爆に巻き込まれた.
 残る1人はイスラム原理主義組織ハマスの戦闘員で,空爆で死亡した.

毎日新聞,7月7日1時39分

ガザ北部再空爆,4人死亡 ハマスと軍の戦闘激化も

 【エルサレム7日共同】イスラエル軍とパレスチナ武装組織が激しい戦闘となったガザ地区北部ベイトラヒヤでは6日夜も軍が空爆を実施,地元病院当局によるとパレスチナ人4人が死亡した.
 パレスチナ自治政府内閣を率いるイスラム原理主義組織ハマスの幹部,シアム内相は同日,治安部隊に軍の侵攻を阻止するよう指示.戦闘はさらに激化する可能性もある.
 軍は,ベイトラヒヤなどガザ地区北部の住宅地が武装組織によるロケット弾攻撃の拠点になっているとして,6日未明に侵攻を開始.AP通信によると,銃撃戦などによる双方の死者数は同日だけで計22人に上った.
 軍侵攻後もロケット弾攻撃は止まっていない.

共同通信,7月7日8時3分

ガザ東部から侵攻 イスラエル軍

 【エルサレム8日ロイター=共同】イスラエル軍部隊が8日未明,ガザ地区東部の物量拠点,カルニ検問所近くから侵攻,パレスチナ武装組織と戦闘となり,病院関係者らによると,パレスチナ人複数が負傷した.
 カルニ検問所付近での交戦は,パレスチナ武装組織に拉致されたイスラエル兵の救出などを理由にイスラエル軍の攻撃が激化して以降初めて.
 軍当局者はガザ地区北部で行ったような大規模な侵攻作戦ではないとしている.
 戦闘が起きたのはイスラム原理主義組織ハマスの拠点に近い場所で,イスラエル軍のヘリコプターがミサイルを発射するなどした.

共同通信,7月8日12時21分

イスラエル,ガザの深部に侵入開始へ 空爆も強化

 【アルジャジーラ特約11日】イスラエル軍は過去2週間でガザ地区でパレスチナ人51人を殺害したが,11日に入ってさらに同地区への空爆を強化した.

 医療関係者によると,同日,バイト・ハヌンの北部産業団地でイスラエル軍が連続空爆を実施,パレスチナ人1人が死亡,4人が負傷した.イスラエル軍当局はガザ北部にある同地区での空爆を確認した.
 死亡したのは,消息筋によると,アハメド・シャヒードさんで,車をミサイルに狙われたという.
 イスラエル軍機はさらに,ガザ北部の橋梁を夜間空爆し,さらに,軍スポークスマンによると,パレスチナへの物資通境点であるカルニの西方で「武装分子」1人を空から攻撃した.

 イスラエル地上部隊は戦火に荒れ果てたガザの北部境界地域に集結したが,同地区は世界でも最も人口が過密な地区である.部隊はまた,ガザ市の東方と旧飛行場に近い南部に駐屯した.
 イスラエル側は,大規模作戦の目的は6月25日に拉致されたイスラエル軍兵士の解放を実現し,同時にパレスチナ側によるロケット攻撃を抑止することであると言明している.

 一方,イスラエル国防当局筋によると,同国政府は軍部に対し,作戦を続行し,必要ならば,機甲部隊と歩兵部隊に「深部」突入を実行することを想定した「サマー・レイン(夏の雨)」攻撃作戦を強化することに青信号を出したという.
 オルメルト首相は10日夜,ペレス国防相と協議して,承認を与えたものだが,二人は5月4日に新内閣を発足させて以来の最大の試練に直面している.
 同首相は11日,イスラエル軍が昨年9月にガザを撤収して以来,最大の作戦である今次攻勢を続行すべきであるという展望を抱いて,軍司令官会同に出席する予定である.

 イスラエル軍によると,2週間前に始まった作戦で,少なくともパレスチナ人51人が殺害され,イスラエル軍兵士が友軍の砲火で死亡した.

 ハマスの政治的指導者,カレド・メシャール氏は10日,イスラエル軍兵士とイスラエル側に収監されたパレスチナ人1人との交換を提案したが,オルメルト首相は「大きな過ち」になる可能性があると言明した.

 ハマスの軍事部門は,他の二つの武装集団である「人民抵抗委員会」「イスラム軍」とともに,イスラエル兵士を確保していると主張している.

 オルメルト首相は,イスラエル兵士の拘束に対する反応が不釣り合いであるという国際的な非難を退け,38年間にわたったイスラエル軍のガザ占領からの撤収は暴力事件の連続を招いたにすぎないと言明した.

 人道支援グループは,数カ月に及ぶ財政難と西側の対ハマス政権直接援助の中断の後,ガザ地区140万人の住民に対する援助供与が困難になっていることに懸念を表明している.
 〔略〕(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

アルジャジーラ,2006年07月12日15時49分

イスラエル軍侵攻,ガザ市では空爆で5人死亡

 【エルサレム=柳沢亨之】イスラエル軍は12日未明,パレスチナ自治区ガザ中部デイルアルバラハ付近に侵攻し,武装勢力と交戦,パレスチナ人警官1人が死亡した.

 また,イスラエル軍はガザ市北部のハマス要員宅を空爆,少なくとも5人が死亡した.ロイター通信が伝えた.

 同通信によると,侵攻軍の規模は装甲車数十台,兵員数百人.イスラエル軍は8日,ガザ北部から撤収した後も同地区南部やガザ市東郊に部隊を駐留させている.
 〔略〕

読売新聞,2006年7月12日11時3分

ハマス軍事部門の幹部を狙い撃ち 民家の空爆で6人死亡,24人けが

 【アルジャジーラ特約13日】十数両のイスラエル戦車が12日未明からガザ中心部に進撃,同地区の主要道路を寸断した.イスラエルがガザ地区を38年間,占領した後,撤収してから約1年後のこととなる.

 一方,イスラエル軍はハマス軍事部門の上級司令官を殺害するため,ガザ市の北端にある3階建て民家を空爆,破壊した.2人の女性と2人の子どもを含め,少なくとも6人がこの攻撃で死亡した.

 イスラエル側は,狙った人物,過去10年間にわたって,指名手配リストのトップに記載されていたムハマッド・ダイフが負傷したと言明した.
 しかし,イスラエル軍はダイフの負傷の程度はわかっていないと述べた.
  ダイフはハマスの爆弾専門家で,過去,数回にわたる暗殺を逃れてきたという.
 パレスチナ医療関係者は,ダイフが負傷して手術を受けたことを確認した.他に負傷者は23人に上った.
 ハマス軍事部門のスポークスマン,アブ・オバイダ氏はこの情報を否定し,
「われわらはオダイフが負傷したことを断固として否定する.・・・この偽りに満ちた情報はシオニストの犯罪を覆い隠すことを意図したものである」
と語った.
 同氏はまた,
「イスラエルの攻撃はすべての基準を変更させた.これまで使用したことのない新たな選択の道を開いた」
と述べた.
 ハマスは病院に搬送されてきた遺体を調べた.
 夜明けになって,ハマス軍事部門はガザ地区の上級司令官,ラード・ラシード氏が負傷し,秘密の場所で手当を受けたことを明らかにした.しかしハマスはダイフ氏については触れなかった.

 イスラエル軍ラジオ局は,6月25日にイスラエル兵士を拉致した事件にかかわったガザ地区司令官1人が同民家にいたと報じた.
 同軍は,民家の空爆について,攻撃を計画しロケットを発射している「テロリストの会合場所」だったためであると述べた.
 イスラエルのガザ侵攻作戦でのパレスチナ人の犠牲者は60人に上る.
(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

アルジャジーラ,2006年07月13日00時23分

 イスラエル軍は13日未明,ガザ市の自治政府外務省庁舎を空爆した.

読売新聞,7月13日12時38分

イスラエル軍,西岸とガザで侵攻作戦 19日の死者14人以上

 【アルジャジーラ特約19日】19日,イスラエル軍がパレスチナ被占領地で殺害したパレスチナ人は少なくとも14人に上り,負傷者は数十人となった.負傷者の中にはアルジャジーラの技術要員1人も含まれている.
 イスラエル軍の発表によると,軍部隊は同日,西岸ナブルス市で逮捕作戦を実施し,パレスチナ人武装要員と交戦した.
 パレスチナ人目撃者によると,機甲車両に支援されたイスラエル軍部隊はナブルスで,パレスチナ人武装分子が隠れている場所を包囲した.
 救急医療員によると,銃撃戦で3人が死亡したが,ファタハ自治政府議長が率いるファタハの軍事部門,「アル=アクサ殉教者旅団」の構成員だった.
 アルジャジーラ記者の現地からの報道によると,一団のパレスチナ人がイスラエル軍部隊に投石し,ゴム弾による反撃を受けた.
 放送技術要員のワイル・タンヌスさんが足を撃たれて病院に運ばれたが,容体は安定している.
 19日のナブルスの作戦では,さらにパレスチナ人2人が殺された.
 目撃者と治安当局員の話によると,イスラエル陸軍のブルドーザーが収監施設1カ所と少なくとも7つの建物を倒壊させた.これらの建物は軍事情報部門,国家治安部隊など幾つかの(パレスチナ)治安部門が収容されていた.

 一方,ガザ地区では,イスラエル軍部隊が19日未明,戦車とともに境界線を越えると,ガザ中部のマガジ難民キャンプ周辺で激しい銃撃戦が発生した.パレスチナ側によると,戦闘の発生で5人の武装要員が死亡,さらに病院関係者によると,同キャンプへの空爆でもう1人が死んだ.
 同キャンプには約2万2000人が居住し,ガザ・イスラエル境界に近く,パレスチナ側のディル・アル=バラハ町に隣接する.
 同キャンプでの戦闘は午後になっても続き,イスラエル軍によると,約20人の銃撃員に対する空爆を加えた.病院関係者によると,死者1人,負傷者約20人.第二の空爆では,5人が負傷,うち2人は重体という. 

 イスラエル軍の発表では,イスラエル側は兵士5人が負傷した.
 パレスチナ側は,6月28日のイスラエル兵士拉致事件の発生以来,約100人が死亡,うち半数は民間人.(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

アルジャジーラ,2006年07月20日17時09分

パレスチナ住宅地への爆撃実施へ イスラエル軍機がビラ投下で警告

 【アルジャジーラ特約20日】イスラエル軍機が20日,パレスチナ・ガザ地区上空から,パレスチナ人住民に対し「武装民兵が使う住宅などから即時退去するよう」警告するビラを投下した.
 アラビア語で書かれたビラは,
「イスラエル国防軍は武装民兵が立てこもったり,弾薬や軍用機器などが隠されている建物や拠点をすべて攻撃対象とする.
 一般住民はそうした建物から即時退去し,また近づいてはならない」
と警告.
 イスラエル軍当局者によると,今回のビラ投下は「一般住宅も攻撃対象にするとした新戦術」の実施を意味しており,これにより,同軍は武装民兵らによるロケット弾攻撃を阻止するとともに,隠された武器などの破壊を狙っている.

 民兵組織に拉致されたイスラエル軍兵士の奪還を目指すイスラエル軍は現在,攻撃対象を主にパレスチナ自治政府施設や,民兵組織がイスラエル向けのロケット弾攻撃に使う空き地にしてきたという.
 イスラエル軍はこれまでにも,新たな攻撃を加える前に,こうした内容のビラを投下し,パレスチナ住民たちに警告してきた.

 一方,イスラエル軍はこの日もガザ地区にあるマグハジ難民キャンプに攻撃を加え,パレスチナ人3人が死亡,12人が負傷した.
 この結果,今回実施された同軍による攻撃ではパレスチナ人14人が死亡,110人以上が負傷した.
 パレスチナ側の医療関係者によると,イスラエル軍は海軍艦艇からガザの海岸地区を走る道路を砲撃,救急車1台が被弾したという.被害の程度は不明.

 また,ガザ地区の住民約400人はこの日,レバノン国旗を手にデモ行進し,レバノン国民との連帯を叫ぶとともに,イスラエル軍の連日にわたる砲撃を非難した.
 その際,デモ隊は負傷者に見立てた子どもを担架に乗せて,同軍が子どもを含む市民へも攻撃していることに怒りを表していた.

 ヨルダン川西岸のナブルスでも同日,イスラエル軍とパレスチナの民兵組織がにらみ合いを続けた.
 同軍は戦車2台を出動させ,自治政府の治安施設を包囲した.
 ナブルス住民約4000人はこれに激しく抗議するとともに,レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラへの支持と同組織による対イスラエル攻撃を叫ぶなど気勢を上げた.

 これに対しイスラエル軍は強化ゴム弾を住民に向けて発砲,医療関係者によると,この発砲で住民5人が負傷した.
(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)

アルジャジーラ,2006年07月21日05時35分

病院当局者によると,パレスチナ自治区ガザ中部ではイスラエル軍の砲撃でイスラム原理主義組織ハマスの活動家と家族の計4人が死亡.軍はその後,中部から撤退した.
 19日の中部への再侵攻後,住民の死者は15人となった.

共同通信,2006年7月21日23時36分

米国務長官の中東歴訪中,ガザへの砲撃続く

 【アルジャジーラ特約24日】ガザ北部のベイト・ラヒヤ村で24日,イスラエルの砲弾が民家に落下,5歳の幼女を含む6人のパレスチナ人が死亡,3人が負傷した.
 また,他の砲弾がロバが引く車に落ち,乗っていた60歳の女性と孫の男児が死亡した.同村では,他にも砲撃により3人が死んだ.
 この砲撃は,パレスチナ武装集団がイスラエル領内のシデロット村にロケット弾を撃ち込んだ後,行われた.

 また,イスラエル軍機が同日,シャッティ難民キャンプで,「イスラム聖戦」の軍事部門であるアル=クッズ旅団のメンバーであるムハンマド・アル=シェイク・ディブの自宅を空爆,1人が負傷した.
 イスラエル軍筋によると,この空爆は,その家屋内に武器やロケット弾が備蓄されていたため行われたという.
 同筋はまた,イスラエル軍は空爆の数分前,住んでいる者は家を離れるよう命じたとも述べた.

 〔略〕
(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

アルジャジーラ,2006年07月26日15時13分

3歳幼女らパレスチナ人16人死亡=ガザでもイスラエル軍の攻撃続く

 【カイロ26日時事】ロイター通信によると,パレスチナ自治区のガザで26日,イスラエル軍の攻撃によりパレスチナ人16人が死亡,少なくとも50人が負傷した.
 死者のうち9人はイスラム原理主義組織ハマスの活動家など武装勢力だが,そのほかに3歳の幼女を含む7人が犠牲となった.
 イスラエル軍はガザからのロケット砲攻撃の阻止と,6月25日にハマスに拉致されたイスラエル兵救出を理由に,空軍と地上部隊によりガザに大規模な攻撃を繰り返している.
 同通信の集計では,これまでにパレスチナ人計130人以上が死亡した.

時事通信,2006年7月27日1時1分

ガザでも〔デモ隊が〕国連施設に突入 治安部隊と衝突,5人負傷

 【エルサレム30日共同】パレスチナ自治区ガザ市からの情報によると,同市内の国連施設に30日,レバノン南部カナでのイスラエル軍による空爆に抗議する武装したパレスチナ人数十人が突入,自治政府の治安部隊と衝突し,5人が負傷した.投石などで建物の一部が壊れた.
 治安部隊は空中に威嚇発砲して騒ぎを制止し,5人を拘束した.
 抗議をしたのはイスラム原理主義組織イスラム聖戦の活動家ら.カナへの空爆に対しては自治政府内閣を主導するイスラム原理主義組織ハマスもガザ市内でデモ行進を行い,報復を宣言した.
 ベイルート中心部の国連施設前ではこれより先,デモ隊数千人が抗議.一部が暴徒化し,投石や棒などで施設の窓ガラスを破壊し建物に突入した.

共同通信,2006年7月31日5時47分

イスラエルがガザでも軍事作戦,8歳児含む8人死亡

 【エルサレム=本間圭一】
 イスラエル軍は3日,パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファで軍事作戦を展開,8歳の子どもを含むパレスチナ人8人が死亡した.
 イスラエルは6月下旬,パレスチナ武装勢力に拉致された兵士救出のためラファに侵攻したが,今回の作戦はそれ以来の規模.
 〔略〕
 イスラエル紙ハアレツなどによると,イスラエル軍は3日未明,戦車約50台でラファ東部地区に侵攻し,幹線道路を封鎖した.
 歩兵部隊は,戦車と対峙した武装したパレスチナ人に発砲するとともに,民家の捜索を開始した.6月25日に拉致された兵士の捜索活動の一環とみられる.

読売新聞,2006年8月3日20時28分

 ロイター通信によると50台以上の装甲車などでラファへ侵攻した同軍に対し,イスラム原理主義組織ハマスなどが対戦車砲などで激しく応戦.武装組織の5人と民間人3人が死亡した.

毎日新聞,2006年8月3日21時48分

 北方戦域での停戦発効以降も,南方戦域ではイスラエルが砲撃をガザ地区に加えて死者が出たり,同地区からカチューシャ・ロケットがイスラエル領内に打ち込まれたりしています.
 そして,これまでのところ,パレスティナ側では砲爆撃や地上戦闘で200名近くが死亡し,数百名が負傷しており,イスラエル側では兵士1名が死亡(ただし,友軍誤射)しています.
(以上,BBC(8月16日アクセス)による.)

太田述正コラム #1380 ( 2006.8.18 )

イスラエル,パレスチナ自治政府副首相を拘束

 [ラマラ(ヨルダン川西岸) 19日 ロイター] イスラエルは19日,イスラム原理主義組織ハマスのメンバーであるパレスチナ自治政府のシャエル副首相をラマラの自宅で拘束した.副首相の妻とハマス系議員2人が明らかにした.
 イスラエル軍は,拉致(らち)されたイスラエル兵士を奪還するため6月にガザ侵攻を開始して以来,20人以上のハマス系議員やパレスチナ自治政府の閣僚数人を拘束している.
 イスラエル軍スポークスマンもシャエル副首相の拘束を確認し,拘束したのは同副首相が武装組織のメンバーであるため,と説明した.

シャエル副首相(写真右).6月撮影

ロイター,2006年8月19日14時15分

ガザでハマス関係者1人を殺害 イスラエル軍がミサイル攻撃

 【アルジャジーラ特約24日】イスラエル軍当局者によると,同軍は24日,パレスチナ・ガザ地区南部のカーン・ユヌス近郊にあるアバサン村の民家を襲撃するとともに,パレスチナ武装勢力メンバーと交戦したと発表した.
 同当局者は死傷者の有無などの詳しい状況を明らかにしなかったが,同村の目撃者によると,イスラエル軍は地上攻撃を加えるとともに,同軍ヘリコプターがミサイル2発を発射したという.
 イスラエル軍が標的にしたのはパエスチナ自治政府を主導する抵抗勢力ハマスの地区幹部の住居とみられ,この襲撃でパレスチナ人男性1人が殺害された.
 殺害されたのはハマスのガザ南部地区で活動するハマスの関係者,ユセフ・アブ・ダッカ氏.
 また,同氏の兄弟で南部地区のハマス幹部,ユニス・アブ・ダッカ氏がイスラエル軍に拘束された.

 イスラエル軍は6月末,パレスチナ武装勢力により同軍兵士2人が殺害,1人が拉致されたのを受け,ガザ地区に砲撃および空爆を加えていた.

 一方,中東の衛星テレビ局,アルジャジーラによると,イスラエル軍が23日,ヨルダン川西岸ジェニンの難民キャンプで,イスラム聖戦の軍事部門,アルクドゥス旅団の同西岸地区指導者フサム・ジャラダト氏への暗殺計画を実行,同氏は頭部を撃たれた.
 病院関係者によると,同氏は現在,集中治療を受けているが,危篤状態という.
 アルジャジーラによると,イスラエル軍の捜索部隊が同難民キャンプにあるジャラダト氏の住居を突き止めて急襲,部隊員が同氏に向けて発砲したという.
 この報道に対し,イスラム聖戦関係者はジャラダト氏を銃撃したのがイスラエル軍部隊かどうかは分からないとしている.イスラエル軍は同報道を確認中という.

 このほかパレスチナ自治政府当局者によると,イスラエル軍の戦車が23日夜,ガザ地区アバサン村近くの境界線に近づいたパレスチナ人2人に向けて,砲弾1発を発射した.2人が負傷したかどうかは不明.
(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)

2006年08月25日00時11分,アルジャジーラ

西岸ナブルスで9人負傷 イスラエル軍が銃撃

 【アルジャジーラ特約26日】パレスチナ・ヨルダン川西岸ナブルスで26日未明,侵攻したイスラエル軍部隊が投石してきたパレスチナ人たちに向けて発砲,9人にけがを負わせた.このうち1人は15歳の少年で,重傷という.
 ナブルスのアドリ・ヤイシュ市長がアルジャジーラに語ったところによると,イスラエル軍部隊は同日午前1時半ごろ,ナブルスに侵攻,市内の4階建てビルを包囲した.
 同ビルには,イスラエル側が行方を追っていた抵抗勢力アルアクサ殉教者旅団メンバー2人が居住しているとされる.イスラエル軍はビルの住民に外へ出るよう命じた.
 イスラエル軍侵攻に気づいたパレスチナ住民約100人が通りに飛び出し,同軍車両などに向けて投石を始めた.
 これに対し同軍部隊が投石者たちに発砲,15歳の少年を含む6人に実弾が当たった.残り3人はゴム弾で負傷した.
 ビル内にいるとされる2人が投降しなかったため,同軍はブルドーザー数台で同ビルを使って破壊した.
 イスラエル軍当局者は「まだ終了していない」を理由に,同作戦への言及を避けた.

 これとは別に,パレスチナ・ガザ地区南部にあるラファで26日,イスラエル軍がパレスチナ人4人を拘束した.目撃者によると,拘束されたのは武装勢力のメンバーではなかったという.
 これに対しイスラエル軍の報道官は,パレスチナ自治政府を主導する抵抗勢力ハマスのメンバー2人を拘束したと語った.
 ラファ市民によると,拘束された2人は銃撃を受け負傷していたという.
(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)

2006年08月26日20時38分,アルジャジーラ

<パレスチナ>イスラエル軍空爆などで5人死亡 ガザ地区

 ロイター通信によると,パレスチナ・ガザ地区ガザ市で28日,イスラエル軍の空爆でイスラム原理主義組織ハマス所属の自治政府治安要員2人と議長警護隊員2人が死亡した.また,ガザ地区ラファでは民間人1人がイスラエル軍に射殺された.

毎日新聞,2006年8月29日0時4分

イ軍,ナブルスで難民キャンプを攻撃 ファタ派の戦闘要員2人を殺害

 【アルジャジーラ特約29日】イスラエル軍は29日,西岸占領地域ナブルスのバラタ難民キャンプを空陸から攻撃,パレスチナ人の武装要員2人を殺害した.イスラエル軍ヘリは2人のパレスチナ人武装要員が立てこもる建物の屋根に4発のミサイルを撃ち込んだ.
 地上部隊も銃撃した.
 アルジャジーラ記者によると,死亡したのはナブルス駐在のアル=アクサ殉教者旅団メンバーのハニ・ハシャシュ(20)とイブラヒム・シバ(25)で,イスラエル兵士2人も軽傷を負った.
 この二人はイスラエルの「指名手配者リスト」に載っていた.しかし,
 イスラエル軍報道官は直ちにコメントを出さず,イスラエルのラジオ放送は,この作戦が軍事警察組織によって行われたと報じた.
 アル=アクサ殉教者旅団はアッバス・パレスチナ自治政府議長が率いるファタハの軍事部門.
 今回の交戦は同キャンプ内のアル=クラーンとアル=ハシャシーン近傍で起きた.
 また,ガザ市内にも空爆を加え,5人が負傷した.うち二人は重体.ガザ東部のアル=シジャイヤ地区でイスラエル軍偵察機がパレスチナ武装グループにミサイルを撃ったもの.
(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

2006年08月30日14時13分,アルジャジーラ

<パレスチナ>イスラエル軍空爆,ハマス4人死亡

 ロイター通信によると,パレスチナ・ガザ地区南部ラファで5日,イスラエル軍機が2台の車を別々に空爆し,イスラム原理主義組織ハマスのメンバー計4人が死亡した.最初の空爆ではミサイルによって爆破された車がしばらくして再び爆発し,救助に駆けつけた通行人らに多数の負傷者が出た.

毎日新聞,2006年9月6日17時54分

西岸地区でパレスチナ人3人殺害 イスラエル軍部隊が侵攻

 【アルジャジーラ特約9日】パレスチナの病院関係者によると,イスラエル軍部隊が7日,ヨルダン川西岸地区カバティヤに侵攻,武装民兵組織アルアクサ殉教者旅団と銃撃戦となり,パレスチナ人3人を殺害した.
 それによると,殺害された3人のうちの1人はアルアクサ殉教者旅団の地区幹部,ラシド・ザカルナだった.残りの2人は武装はしていなかったされる.負傷者も11人に上った.
 イスラエル軍部隊はこの日,ザカルナが潜んでいるとの情報で,西岸地区北部のカバディやに侵攻,建物を包囲するとともに,同殉教者旅団メンバーたちと銃撃戦となった.ザカルナはこの戦闘で銃弾を受け,死亡した.
 ザカルナは1990年代にイスラエル軍に拘束され,服役していた.
 釈放後,再び反イスラエル闘争を続けたため,同国軍がその行方を追っていた.
 ザカルナが属していたアルアクサ殉教者旅団は,パレスチナ自治政府のアッバス議長が率いるファタハと関係があるとされる.

 今回の軍侵攻と戦闘について,イスラエル軍当局者はカバティヤでパレスチナ人の拘束と戦闘があったことは認めた.
(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)

2006年09月10日00時10分 アルジャジーラ

ラマラーでイスラエル軍が市内作戦 6人兄弟など8人を拘束

 【アルジャジーラ特約10日】パレスチナ人筋によると,イスラエル軍部隊は10日,西岸の町ラマラーに侵入,パレスチナ人8人を身柄拘束した.うち6人は兄弟だった.
 イスラエル軍は約30台のジープに分乗して町の中心部に進撃,数軒の住宅を取り囲んだ.このため双方からの銃撃戦が起きた.
 逮捕された8人のうち,6人はアル=バルダダイ一家の兄弟たちで,パレスチナ治安筋によると,一家はラマダンの断食が日没で終わった後,夕食のテーブルを囲んでいた.
 同筋によると,バルダダイ兄弟の1人はファタハ系の軍事組織,アルアクサ殉教者旅団のメンバーだった.
 イスラエル軍報道官はこの情報を確認し,部隊は「手配されている武装分子を逮捕するために」,ラマラーに入ったと述べ,この間の武力衝突でパレスチナ人1人が負傷したと付け加えた.
 西岸の北部では,爆発物を携帯していたパレスチナ人2人がイスラエル軍の検問所で逮捕された(イスラエル軍情報).

 ガザ地区南部では,イスラエル側の発砲により,21歳のパレスチナ人が死亡した.アミン・スフィという名で,イスラエル軍の兵士がラファの町の東部で発砲したため,殺されたという(病院情報).
 ガザ市内では,イスラエル軍機がミサイル1発を発射,パレスチナ武装要員が少なくとも1人負傷した(パレスチナ治安筋情報).

 イスラエル軍報道官は,「わが軍に対する攻撃に加わったテロリスト1人に対する空からの攻撃」があったと述べた.
 この間,パレスチナのジャーナリストたちは,武装グループが空中に銃を乱射した集会の取材を拒否した(アルジャジーラ情報).
 写真記者のオサマ・アル=シルワディ氏がラマラーでのデモ行進を取材中に銃創を受けた後で,この決定がなされた.
(翻訳・ベリタ通信=日比野孟)

2006年10月11日14時11分 アルジャジーラ

ハマス議員の居宅をミサイル攻撃 ガザでイスラエル軍機

 【アルジャジーラ特約11日】イスラエル軍のf6戦闘機〔原文ママ〕は11日,ガザ地域にある抵抗勢力ハマス所属の政治家,マリアム・ファルハトさんの居宅をミサイル攻撃,破壊した.死傷者はなかった.
 イスラエル軍報道官は同日,この空爆は武器貯蔵・製造施設を目標としたおのであると述べた.
 破壊された自宅は,ハマス所属で,ウム・ニダルの名で知られるファルハト国会議員の子息の所有といわれる.アルジャジーラによると,子息はアル=カッサム旅団メンバーである.

 イスラエル軍の同議員居宅に対する攻撃は2回目で,住人たちは事前に攻撃の予告を受けていたといわれる.

 ファルハト国会議員は自分の息子のモハンマド君(17)の記録ビデオをもって現れたことで知られるようになった.息子は2000年にユダヤ人入植地に銃撃を仕掛け,射殺される前に5人を殺害した.
 イスラエルは,ファルハト議員の一家が住む建物が武装要員に使用されているとして,捕虜になったイスラエル軍兵士の奪回と越境ロケット攻撃を止めさせるために行ったガザ包囲攻撃の3週間,攻撃を繰り返した.

 これとは別に,イスラエル軍とパレスチナ人武装集団が西岸ナブルスのアル=アイン難民キャンプで交戦した際,パレスチナ人の少年1人が銃撃で殺された.
(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

2006年10月12日00時37分,アルジャジーラ

ガザ地区で少年ら5人を殺害 イスラエル軍が再侵攻し襲撃

 【アルジャジーラ特約12日】イスラエル軍部隊は12日早朝,パレスチナ・ガザ地区のアブサン村に侵攻,13歳の少年と武装民兵3人ら計5人を殺害した.
 イスラエル軍部隊は攻撃用ヘリコプターの支援を受けて同村に侵攻,武装民兵らと交戦した.医療関係者によると,この交戦で13歳の少年ら通行中の市民2人が巻き添えで死亡した.
 また,アルジャジーラの記者によると,武装民兵3人も殺害された.3人はイズ・アルカサム旅団に所属する民兵という.

 これに対しイスラエル軍当局者は同軍部隊がアブサン村に侵攻した事実を認め,同軍部隊に発砲した武装民兵の隠れ家を見つけ出すのが目的と理由を説明した.
 さらに同当局者は「この地区にはテロリストたちが(イスラエル攻撃用に)使うトンネルなどが隠されている」とも語った.

 一方,アルジャジーラの報道によると,イスラエル軍部隊の軍事行動は死者や負傷者13人を出した後も続けられた.負傷者のうち3人は重傷という.
 〔略〕
(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)

2006年10月13日01時37分,アルジャジーラ

<イスラエル軍>ハマスの3人殺害 ガザ北部

 イスラエル軍は13日未明,ガザ地区北部のベイトラヒヤ近郊で,イスラム原理主義組織ハマスの軍事部門カッサム隊メンバーが乗った車を空爆し,3人を殺害した.
 ハマスは12日夜,イスラエル軍の攻撃でパレスチナ人計9人が死亡したことを受けてロケット弾で越境攻撃し,ガザ地区北部に隣接するイスラエル領の町スデロトに着弾しており,イスラエル軍はこの3人が越境攻撃に関与していたと説明している.
 一方,ガザ地区南部では,29歳のパレスチナ人女性がイスラエル軍とパレスチナ武装勢力の銃撃戦に巻き込まれて死亡した.【エルサレム支局】

毎日新聞,2006年10月13日22時27

<イスラエル>ガザ北部を空爆,武装集団6人を殺害

 イスラエル軍は14日,パレスチナ自治区ガザ北部を空爆し,イスラム原理主義組織ハマスのメンバー3人を含む武装集団の6人を殺害,ほかに10人以上が負傷した.イスラエル紙ハーレツ(電子版)が伝えた.イスラエル軍は武装集団から対戦車ミサイルで攻撃されたため,戦闘になったとしている.

毎日新聞,2006年10月14日18時23分

西岸でパレスチナ人2人が殺害される イスラエル軍がジェニン周辺に侵攻

 【アルジャジーラ特約17日】パレスチナ治安関係者などによると,イスラエル軍は17日朝,西岸のジェニン市と近郊の村落に侵入,交戦した結果,パレスチナ武装勢力,「イスラム聖戦」所属メンバー(18)とパレスチナ民間人1人の計2人がが死亡,数人が負傷した.
 イスラエル軍報道官によると,西岸ジェニン市に近いカバティヤ村で,武装分子が部隊に向け発砲し,爆発物を投げたため,兵士が応戦して武装した1人を撃ったという.同報道官は「部隊は武装分子2名を発見,うち1人が撃たれた」と語った.
 イスラエル軍声明によると,軍兵士はまた,西岸一帯で計7人のパレスチナ人を拘束したという.また,パレスチナ人1人がさらに殺害されたという報告もあるという.

 アルジャジーラ・テレビ特派員によると,ジェニンに侵攻したのは50台以上の軍事車両だった.
 武力衝突は,パレスチナ側のロケット弾がガザ地区から発射され,イスラエル領に着弾した後に,イスラエル軍が作戦を強化して発生した.

 12日以来,ガザ地区でのイスラエル軍の作戦行動が続き,パレスチナ側に死者21人が出たが,その多くは武装抵抗要員だった.
(翻訳・ベリタ通信=日比野孟)

2006年10月18日02時37分,アルジャジーラ

イスラエル軍の攻撃で9人死亡=断食月明けの大祭中−ガザ北部

 【エルサレム23日時事】イスラエル放送などによると,パレスチナ自治区ガザ北部で23日,イスラエル軍がパレスチナ武装組織を攻撃し,少なくとも9人が死亡,20人が負傷した.
 軍スポークスマンは攻撃の目的について,イスラエル領内へのロケット弾発射を阻止するためと説明している.
 この日はイスラム教のラマダン(断食月)明けの大祭「イード」の初日に当たる.
 ガザ地区住民の大半を占めるイスラム教徒が重視する祭日に多数の死傷者が出たことで,従来に増して強い反発が出るものと予想される.

時事通信,2006年10月23日21時2分

断食月の終わりにイスラエル軍が侵攻作戦 ガザ,西岸で14人が死亡

 【アルジャジーラ特約23日】ラマダン(断食月)の終了を祝う3日間の祝典イード・アル・フィトル初日の23日,イスラエル軍はガザ地区と西岸各地で侵攻作戦を実施,少なくとも計8人のパレスチナ人が死亡した.
パレスチナ医療関係者によると,他に負傷者は計14人.
 イスラエル軍報道官が仏AFP通信に語ったところによると,ガザ侵攻作戦は,パレスチナ武装勢力がベイト・ラヒヤ町近郊からカッサム・ロケット弾を発射したことに対処するものだった.

 しかし,パレスチナ武装勢力の一つ,「人民抵抗委員会(PRC)」によると,この作戦はロケット攻撃作戦を組織してきたアタ・シンダリを狙ったもので,シンダリはイスラエル軍兵士によって殺された男性の服喪テントを訪れていた.
 付近の住民の話では,シンダリとその兄弟の少なくとも1人がイスラエルの攻撃によって死亡,彼の親族数人も殺された.
 付近住民がAFP通信に語ったところによると,テント内にいた武装集団は当初,服喪に集まった人々と抗争していた家族が攻撃したと考えて,その居宅に対して発砲したが,間違いと気付いてイスラエル軍部隊に応戦したという.
 目撃者の1人は,イスラエルはこれまでにシンダリを4回も殺害しようとしたと語った.

 アルジャジーラニよれば,西岸のタムーン町でもイスラエル部隊の攻撃により,パレスチナ人のモハンマド・ベニ・アウダさん(23)が殺された.

 こうした事件は,ハニヤ・パレスチナ自治政府首相がハマスとアッバス自治政府議長率いるファタハ間の国内抗争に終止符を打ち,パレスチナの団結を呼び掛けている際に起きた.
 過去数週間で,抗争の死者は19人に達している.
 ハニヤ首相はイード・アル・フィトルの祈りの後,ガザ市に集まった2万人の群衆に対して,「流血を止めよう.兄弟たちに武器を行使するのを止めt,団結しよう」と演説した.
 〔略〕
(翻訳・ベリタ通信=日比野孟)

2006年10月24日14時13分,アルジャジーラ

イスラエル軍が大規模作戦=パレスチナ人10人死亡,圧力強化へ−ガザ

 【エルサレム1日時事】イスラエル軍は1日,パレスチナ自治区ガザ北部のベイトハヌーン一帯で空爆と地上部隊投入による大規模作戦を展開し,イスラエル放送によると,武装組織のメンバーらパレスチナ人10人が死亡した.
 イスラエル政府はこの日の治安閣議で,イスラム原理主義組織ハマスなど「テロ組織」への圧力を強化する方針を確認した.

時事通信,2006年11月2日3時0分

●イスラエルがガザ攻撃

 イスラエルがガザ地区に攻勢をかけてますが,27日時点でイランが発表している「ウラン濃縮成功」を受けてのものと思われます.
 わがサイトでも核弾頭について詳細を紹介していますが,イランは「ウラン型核弾頭」の開発を目指しています.

おきらく軍事研究会,平成18年(2006年)11月6日

5カ月ぶりガザ停戦 イスラエル「撤退完了」

 【カイロ=村上大介】イスラエルのオルメルト首相とパレスチナ自治政府のアッバス議長(大統領に相当)は25日夜,電話協議を行い,ガザ地区での停戦に合意,26日午前6時(日本時間同日午後1時)から発効した.
 〔略〕
 アッバス議長の報道官によると,議長とイスラム原理主義組織ハマスのハニヤ自治政府首相は協議を行い,イスラム原理主義組織イスラム聖戦などパレスチナ各派を巻き込んだ「停戦」に合意.
 さらに,イスラエルのオルメルト首相もアッバス議長との電話協議で,パレスチナ側がロケット弾の発射を停止することと引き換えに,現在,ガザ地区北部に侵攻している軍を撤退させることに合意した.

 イスラエル軍は26日,停戦発効までにガザ地区からの撤退を完了したと発表した.

 パレスチナは,今年3月に成立したハマス内閣に対する米欧の経済支援凍結で自治政府職員の給与支払いが止まるなど,極度の経済的困窮状態に陥った.
 アッバス議長の支持母体,パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハとハマスは局面打開のため,「挙国一致内閣」の樹立に向けて協議を続けてきたが,武装勢力によるロケット弾発射とイスラエル軍の報復軍事作戦で,挙国一致内閣樹立交渉も翻弄(ほんろう)され,合意に至っていない.

 〔略〕

 しかし,停戦発効からわずか2時間で,ロケット弾2発がイスラエル南部スデロットに撃ち込まれ,イスラム聖戦が攻撃声明を出した.
 これに対し,イスラエルのペレツ国防相は「攻撃が続くようであれば,ガザでの軍事作戦を再開する」と警告した.

 ハマス内閣の報道官は26日,「各派はすでに停戦に合意した.順守する責任がある」と,イスラム聖戦を非難する声明を出したものの,イスラム聖戦の武装部門アル・クドゥス旅団は声明で,「イスラエル軍がヨルダン川西岸でも軍事作戦を停止するまで攻撃をやめない」として〔略〕いる.

産経新聞,2006年11月27日8時1分


 【珍説】
 イスラエルが化学兵器を使用しているという疑惑が高まっている!!

イスラエル軍がガザで化学兵器使用か 死傷者が異常な火傷受ける

 【アルジャジーラ特約11日】パレスチナ医療関係者が11日,明らかにしたところによると,ガザのシファ病院で手当を受けた患者と安置された遺体の火傷が異常であり,イスラエル側が化学兵器を使用しているという疑惑が高まっている.
 アル=サッカ博士は,同病院に搬送されてきた遺体のほとんどがばらばらになり,完全に焼けていたとして,アルジャジーラに対して,
「負傷者の体すらほとんど完全に焼けただれています.非常に醜くく変形してしまっており,これまでに見たこともないほどです」
と話した.
 同博士は救急医療主任で,親族でも遺体を識別できないほどであり,
「遺体のX線写真を撮っても,その人の命を奪った砲弾の破片はかけらも見つかりません」
と説明,遺体は化学品で焼かれたように見えると付け加えた.
「イスラエルは今次の新作戦で新しい化学兵器ないし放射線兵器を使っているのは確かです.
 負傷者の25%以上は16歳未満の子どもですよ」
と.
(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)

アルジャジーラ,2006年07月12日15時49分

 【事実】
 元ソースがアルジャジーラで日刊ベリタ経由ってだけで怪しいんですが.

 遺体の特徴は以下の三点.

○遺体がバラバラ
○焼け爛れている
○砲弾の破片はない

 歩兵携行タイプの小型サーモバリック弾で同様の効果は見込めると思うので,化学兵器や放射線兵器(何それ?)を疑うよりはまずこっちを疑った方がよいんじゃないかと.
 しかし,ガザ掃討戦程度の任務でサーモバリック弾なんて使うのでしょうか.
 ・・・そういえば,ロシア軍の特殊部隊が以前に,北オセチアのべスラン小学校占拠事件で同種の兵器をテロリスト相手に使用した事例(人質が居るのに無茶苦茶な)がありますから,意外とホイホイと使える兵器なのかもしれません.

週刊オブイェクト,2006/7/23

>イスラエルは今次の新作戦で新しい化学兵器ないし放射線兵器を使っているのは確かです.

 こ,この博士,大丈夫だろうか・・・
 しかし同じ陰謀論ならもっとハッチャけるべき.
「イスラエルは今次の新作戦でMTHEL(移動型戦術高エネルギー・レーザー)の地上戦投入を行っている!人間なんてドロドロに溶けてしまった」
とか.
 ああ,パナマ侵攻のNHK特集みたいになってしまった.(実際に現地人へのインタビューでレーザー兵器の投入を力説する人が居た)

JSF in mixi

 画像も詳細な状況も語られていないので断言は出来ないが,火傷のようなびらん状の炎症を起こす化学材はあるが,それでも死体がバラバラになったり丸焦げになったりはしない.
 また,化学剤で汚染された犠牲者を現場で治療したのなら,医療関係者にも二次汚染の被害が発生する公算が大きいのに,そのような報道はない.

 よって化学兵器ではなく,通常の火傷だと思われる.
 白燐弾やナパーム弾はもちろん,通常の榴弾や爆弾でもあるていどの焼夷効果はあるし,住宅や車両火災に巻き込まれた可能性もある.

 ちなみに,化学兵器の運用が有効なのは,膠着した戦線の打破,野戦における攻勢の機会作り,防御側にとっての攻勢破砕,拘束した敵勢力の無力化.等があげられる.
 現状,イスラエル軍はパレスチナ側を(拉致兵士の救出という戦略レベルではなく戦術レベルに置いて)圧倒しており,市街を蹂躙中.
 市街を包囲してにらみ合ってる状態ならともかく,自軍も突入している市街で化学兵器を使用するメリットはない.むしろ自軍の行動に制約を加える事になるため,攻勢をくじかれ,かえって不利になる.


 【質問】
 イスラエル軍は,何のためにインフラ空爆を繰り返しているのか?

 【回答】
 イスラエル側では,「拉致された兵士が移動させられないように」,
パレスチナ側では,「ハマス政府潰しのためだ」
としている.
 以下引用.

 イスラエル軍の声明は,橋梁攻撃の目的は「テロリストたちが拉致した兵士を移動させる能力を削ぐため」と述べた.

アルジャジーラ,2006年06月29日14時42分

 さらに,パレスチナ人権センターのラジ・ソラニ理事長は,発電施設破壊はガザ地区住民全体に向けた報復だと指摘した上で,
「イスラエルの行為はジュネーブ条約違反.ガザ地区のインフラ施設破壊の狙いは,イスラエル兵士の奪還ではなく,ハマス主導のパレスチナ新政府の打倒なのだ」
との見方を示している.

アルジャジーラ,2006年07月01日00時10分

 でも,まあ,インフラ破壊は普通に戦闘の定石.


 【質問】
 ハマス・イスラエル停戦合意は,ハマスの降伏なのか?

 【回答】
 太田述正によれば,ハマスは9月には降伏寸前の状態にあったとしているので,これが正しいとすれば,降伏したという見方ができよう.

 以下引用.

 シリアを根拠地としているハマスの強硬派はともかくとして,現在ハマス政府に入っている,ハニヤ(IsmailHaniya)首相以下のハマスの穏健派は,イスラエルに降伏する寸前であると見てよいでしょう.
 その証拠が,8月27日にファタ系の新聞に掲載された,ハマス政府のスポークスマンの,「個人的見解」を表明した論考です.
 この論考は,次のように,パレスティナの人々に自省を促します.
 幸いにもイスラエルがガザを撤退したというのに,
「ガザは,無秩序の軛とならず者達の剣によって窒息させられている.
・・自己批判と自己評価こそ大切だ.われわれは自分の過ちを他人のせいにばかりしてきた.
・・一体,<イスラエルによる>占領と,混沌・無秩序・無差別殺人・土地窃盗・家族間の敵対関係・公の土地の占拠・交通の無法状態,との間に何の関係があるというのだ.
 われわれの思考能力をマヒさせてきたところの陰謀論的志向にわれわれは依然からめとられている.
 ・・<ガザの>人々の苦しみを軽減させるためにラファーの「関所」を再開させる努力が行われているというのに,この「関所」に向かってロケットを打ち込む輩がいたり,<イスラエルとの>停戦とその意義について議論が行われているというのに,もっと<イスラエルに>ロケットを打ち込もうとし,実際打ち込む輩がいることは奇妙なことだ」と.
(以上,NewYorkTimes(8月29日アクセス)による.)
 こんなアドバルーンが上げられた以上,ハマスの降伏・・挙国一致内閣の成立・・はそう遠くない
Guardian.9月5日アクセス)
という観測が出てきているのもむべなるかなです.

太田述正コラム#1398(2006.9.5)

 ただし,太田には「イスラエル・ヒズボラ紛争はイスラエルの勝利」とするなど,イスラエル寄りの見解が見られるので,その点は留意されたし.

 また,穏健派が穏健な見解を発表したからといって,必ずしもその意思が全体に浸透するものとならないことは,イスラーム過激主義組織にはしばしば見られるところ.
 でなきゃ,どんな組織もとっくに穏健化してるはず.
 過激派には必殺技,「テロを起こしてイスラエルの対テロ軍事行動をエスカレートさせ,それへのパレスチナ一般民衆の反感憎悪を煽り,その民衆の支持を得て主導権を握る」というものがあるし.
 そんな必殺技に乗せられるほう(イスラエル)も乗せられるほうだが.


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