c

「アジア別館」トップ・ページへ

「軍事板常見問題&良レス回収機構」准トップ・ページへ   サイト・マップへ

◆◆◆◆◆停戦努力 Tűzszüneti kísérlet
<◆◆◆◆経緯 Története
<◆◆◆シリア内戦
<◆◆戦史
<◆シリア
中近東FAQ目次


 【質問】
 アラブ連盟シリア監視団って何?
 3行以上で教えて!

 【回答】
 シリア内戦における茶番狂言の一コマで,2011.12.25よりアラブ連盟から派遣された,本来はアサド政府による市民への暴力停止を目的とした「監視団」.
 アサド政府側は条件闘争に持ち込んで,ゴネにゴネた上で,内容を緩和させてようやく承諾.
 しかし全く役立たずで,反政府勢力のみならずアラブ連盟内部や監視団員からも実効性への疑問噴出,しかも,団長が虐殺関与疑惑のあるという人物というブラック・ジョークにしかならないもので,アサド政府の時間稼ぎに貢献しただけに終わった.

*     *     *

「おしゃべりクラブ」
 これがアラブ連盟 Arab League / Arab Liga に対する昨今の評価である.
 アラブ諸国の諸問題を自ら解決する役には全く立っていないという揶揄が込められている.

 シリアでバッシャール・アサドが市民を殺し始めても,アラブ連盟は相変わらず「おしゃべりクラブ」のままだった.
 そのため,批判の矛先はアサドのみならず,アラブ連盟にも向かうことになった.

 そこで,ようやく重すぎる腰を上げたアラブ連盟は,2011.11.17[1],シリアに対して暴力停止,軍隊の市街地からの撤退[3],そして監視団受け入れを要求し,[1][3]
「3日の間にシリアが市民の保護及び監視団の派遣に関する議定書に署名しなければ,経済制裁に関する議論を始める」
と決定した.[1]

 もちろん,アサド政府はこれを素直には受け入れない.
 ゴネにゴネた.
 規模を縮小しろ[2].
 議定書への署名はシリア内で行わせろ.[3]
 署名に伴って,シリアのアラブ連盟資格の凍結及び経済制裁は無効にしろ[3]
 その他いろいろ.

 アラブ諸国の中にはそもそもシリア制裁に消極的な国も多く[3],3日の猶予期間が過ぎても経済制裁が実施された気配がなく[4],猶予期間を大幅に過ぎた2011.12.19,ようやくシリア外相は議定書に署名した.[4]
 ここまででアサド政権は,すでに1か月以上の時間稼ぎに成功したことになる.

 12.25,監視団の先遣隊がシリアに漸く到着.
 しかしアサド政府はその前に,多くの負傷者を病院から軍の基地に移送していた.[5]
 彼等から監視団が話を聞くのを妨げるためだ.[5]

 そんな態度の連中が,暴力停止,軍隊の市街地からの撤退といった約束を守るはずはなく,12/25~12/30の間だけでも,軍に殺害された市民の数は少なくとも98人に達したという.[6]
 もちろんこれは未確認の数字ではあるが,軍が市民を攻撃し続けていることだけは確か.

 にも拘わらず,監視団団長ムハンマド・アフマド・ムスタファ・アル=ダビ Mohammed Ahmed Mustafa al-Dabi は12/28,
「現在までの事態は落ち着いている」[7]
「シリアでは特段のひどい状況は見ていない」[6]
などと発言.
 そもそも団長はスーダン軍の准将[9]で,ダルフール虐殺への関与が疑われている人物.[10]
 とても適任とは言い難い.
 これなら,こっちの団長のほうがまだマシなんじゃないかな?

 そんなこんなで,監視団の能力が早くも疑問視されることとなり,
「("事態は落ち着いている"という発言は,)シリア政府が監視団に対して真摯に対応しているという意味であり,現地情勢について言ったものではない」[7]
「"シリアでは特段のひどい状況は見ていない"という発言はしていない」[6]
と火消しに追われる羽目に.
 反政府活動家は,
「監視団はアサドの蛮行の目くらましに使われている」
と批判していた[8][9]が,その批判の信憑性を高めることになった.
 ホムスでは多くの市民が監視団をとり囲み,口々に治安部隊の行動について訴え,団長が「ホムスは平静で激しい弾圧は目撃しなかった」と語ったと伝えられたことに対して,激しい怒りを表明[9]
 自由シリア軍のアサアド大佐は,監視団がアサド政権の弾圧を隠す役割を果たしているとしてその撤退を要求した.[11]
 国連も,アラブ連盟監視団到着以来の死者は400名近くに上ると発表.[12]
 カタール外相(アラブ連盟シリア委員会の委員長)でさえ,監視団は若干の過ちを犯した(その内容は不明)と語った.[11]

 当の監視団の中からも,
「監視団はシリア政府の煙幕として使われている」
として,抗議のための辞任をする者が複数現れ[13],2012.1.24には,サウディが監視団の現状に不満として,自国監視員の撤退を表明.[14]

 監視団到着から1.22までには,シリア市民の死者は推定1000人に上り[16],一方,アサド政府の外相は,
「アラブ連盟外相会議は監視団の報告書を真剣に討議しなかった」
と逆に非難してくる始末.[17]

 1.28,遂にアラブ連盟は監視団の活動を「一時凍結」.[15]
 その後,それが「解凍」されることなく,結局2.10には監視団は廃止された.[18]

 反政府側は当初から,「アサド政府の時間稼ぎに過ぎない」と評していた[4]が,結果的にはそれが正しかったことになる.
 「おしゃべりクラブ」は「目くらましクラブ」にジョブ・チェンジしたようだ.

 【参考ページ】
[1] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4015589.html
[2] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4017537.html
[3] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4037117.html
[4] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4050519.html
[5] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4051617.html
[6] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4060973.html
[7] http://syriaarabspring.info/?p=6428
[8] http://www.democracynow.org/2011/12/29/syrian_activist_speaks_out_from_hiding
[9] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4059154.html
[10] http://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/76ab31d0ab5756b6cf74d6ca9f54ab07
[11] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4067966.html
[12] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4073156.html
[13] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4074952.html
[14] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4086278.html
[15] http://www.afpbb.com/articles/-/2854056
[16] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4084452.html
[17] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4086278.html
[18] http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4102994.html

アル=ダビ団長
(引用元は画像中に記載)

【ぐんじさんぎょう】,2016/07/05 20:00
を加筆改修

<年表(監視団派遣決定以降)>

こちら等による死者数の数字は,殆どが反政府側発表のもの)

 11月15日,al jzeerh net によれば各地で衝突があり,20名以上が治安部隊と反政府軍人との衝突等で死亡.また,シリア軍もイドリブで14名が死傷し,ダラアでも5名が死亡.
 ホムスにおいて,先にバース党民兵が誘拐した被害者のものと思われる死体19が発見さる.
 また,各地で逮捕が続行されたが,同時にこれまで逮捕された者のうち1180名が釈放されたとシリアTVが報じる.

 英紙dayly telegraph によれば,イラン政府関係者がシリアの反政府派と対話を始めた由.それによれば一部の反政府派とは1月前から接触があったが,最近シリア国民の保護を要求している国民評議会にもより同情的になっている由.
 11月16日02:30頃,haretz net によれば,反政府軍兵士が首都ダマスカスの北にある空軍基地内の空軍情報機関を,RPG及び機関銃で攻撃.兵士6名死亡,20名以上が負傷し,現場近くは隔離され,ヘリが飛び回っているとのこと.空軍情報機関は軍情報機関と共に軍隊内部の反抗を阻止することが任務で,その将校は殆どがアラウィ派.
 11月16日,al sharq al awsat netによれば,モロッコとUAEの駐シリア大使館がアサド派群衆に襲撃さる.また,サウディとカタールの大使館も再び襲撃された,との未確認情報.
 al qods al arabi net によれば,自由シリア軍が臨時軍事評議会を設立.評議会議長は自由シリア軍司令官のriyadh al asaad 大佐で,メンバーは9名.その中には中佐が4名,少佐が3名含まれているとのこと.
 11月17日,al jazeerah netによれば,各地で抗議デモが行われ,これに対し軍等の弾圧,逮捕が続いた.シリア各地での死者は12名で,ホムス,ハマ,ダラア等で殺害された.ホムスでは更に政府軍の増強が続けられており,住民の人道的状況はさらに悪化.市内の病院は兵舎として使われ,病気の市民の治療もできないという.
 18日朝のBBC放送は,ハマで大規模な殺害があったと伝える.
 また,al jazeerah netによれば,国民評議会等の反対派は,政権が宗派対立を煽って,宗派間闘争の危険が出てきたと警告.

 11月19日,al jazeerah net によれば,シリアでは少なくとも19名が死亡.その中には情報機関員が含まれる.シリア軍は全土で市街地,群衆への攻撃および逮捕を続行したが,イドリブ,ハマ,ホムスで反政府軍が政府軍と交戦.
▼ 11月20日未明,バース党の支部を「自由シリア軍」がロケット弾攻撃.
 11月20日未明,al qods al arabi netによれば,付近の住民の話として,バース党の支部がロケット弾2発の攻撃を受ける.
 ただし,BBCが同様記事を削除したことから見て,ガセネタの可能性もあり.

 11月20日,al jazeerah netによれば,相変わらず軍等治安部隊の弾圧が続行され,シリア各地で8名が軍の銃撃で死亡(ホムスで5名,イドリブで2名,ハマで1名)
 また,自由シリア軍の「abu abidah al jarrah大隊」が,ダマスカス郊外で軍を攻撃.

 同日付のtoday's zaman net とhurriyet net によれば,トルコ外務省の話として,サウディからの巡礼帰りのトルコ人がシリア軍兵士に襲われ,負傷者発生.巡礼を載せた3台のバスがホムスの近くの検問所に来たところ,乗客が下車を命じられ,兵士がトルコ人と聞くと無差別に発砲し,巡礼者は走って逃げたが,運転手及び巡礼者の各1名,計2名が負傷したとのこと.
 負傷者2名はトルコに帰国後国境に近いAntakyaの病院で手当てを受けた.
 today's zaman net によれば,英国を訪問中のギュル大統領は記者団に対し,バスは間違ってホムスの緊張地帯に入った模様で,それが事件の主たる原因と思われるとした上で,事件は誇張されるべきではないとして,このような事件の再発がないことを希望している,と極めて冷静に述べた.

 11月21日,al jazeerah net によれば,政府軍により21名が殺害さる.
 11月22日,al jazeerah net によれば,政府軍はシリア各地で弾圧を続け,26名が殺害さる.ホムスでは町から出ようとしていたサウディ人1名が殺害され,サウディ政府が調査を要求.
 国連総会人権委委員会はシリアの人権侵害を非難し,流血を即時中止するように要求する決議を賛成122,反対13,棄権41の圧倒的多数で可決.

 11月24日,al jzeerah net によれば,シリア各地で軍等による弾圧活動が続けられ,全土で数十人が死亡.ホムスでは少なくとも26名が軍等の銃撃で殺害さる.また,ホムス県では,政府軍と反政府軍との衝突により,政府軍兵士11名,反政府軍兵士2名が死亡.
 同紙による続報では,政府軍および反政府軍の死者は,シリア全土で合わせて40名.戦闘の大部分はホムス県で行われ,果樹園地帯で激戦となり,政府軍は重火器を使用.また,それらの戦闘の一つでは,空軍パイロット7名が死亡したとのこと.
 11月25日,「我らを守る自由シリア軍の日」と題した抗議デモが各地で行われ,政府の弾圧行動で25名が死亡.
 11月26日,al jazeerah net 及びal qods al arabi netによれば,治安当局は国内各地で,弾圧活動を続行し,政府軍の銃撃で28名が死亡.また,ヨルダン外相は,最近シリアの徴募兵百名がヨルダンに亡命してきたと発表.
 一方,政府軍発表は,空軍基地が攻撃され,操縦士6名を含む10名が殺害されたと述べる.

 11月27日,アラブ連盟はシリアに対する経済制裁を決定.BBCはこれをアラブ連盟として前例のない措置と解説.
 政府軍の弾圧活動で,各地で合わせて少なくとも市民40名が死亡.人権組織によればダラアでは武装ヘリも攻撃に参加した由.
 シリア政府は,ホムスでの武力衝突で,武装テロリスト12名が殺害されたと発表し,ダラアでは軍車列が攻撃され,多数の車両が破壊されたとのこと.
 また,イドリブ県でも衝突があり,政府兵士12名が死亡したとのこと.

 11月28日,al qods al arabi net およびal jazeerah netによれば,政府軍の弾圧が続行され,ホムス,ダマスカス郊外,ハマ等で19名が殺害さる.うち12名はホムス.
 ダマスカスではシリア制裁に反対する大規模集会.

 シリアの国民評議会議長Burhan Galiounが,シリア・トルコ国境に近いhatay県で,秘密裏に自由シリア軍のアサアド大佐らと会合.会合にはSNCからAhmed Ramadan及びAbdulbaset Seidaも参加.会合でSNC議長は自由シリア軍の闘争を支援すると約束した由.
 11月29日,治安軍の発砲で11名が死亡.その大部分はホムス及びダマスカス郊外での犠牲者.
 イドリブでの反政府軍兵士との衝突で,シリア軍兵士3名が死亡し,2名が捕虜となる.他方,政府は「ホムスでの衝突で,叛徒4名を殺害し,17名を逮捕した」と発表.

 11月30日,al jazeerah net 及びal qods al arabi net によれば,政府の弾圧により20名の市民が殺害され,多数の市民が逮捕さる.
 ダラア県では,反政府軍人との交戦で輸送車両複数が破壊され,7名の政府軍兵士が死亡.
 シリア政府は912名を釈放.
 シリア国防省は,従来一部の事情のある者に対して行政措置として実施してきた徴兵延期の措置を,一時的に中止.
 アラブ連盟の制裁委委員会は,アラブ諸国への入国禁止のシリア要人17名のリストを作成.

 12月01日,al jazeerah net 等によれば,シリア軍は各地で町を攻撃し,市民多数を逮捕し,多くの住宅を破壊.ダラア県のdaliaでは戦車,装甲車数十台が町に突入した.市民の死者は21名に達したが,その大部分はハマ周辺での犠牲者.
 同日付のイスラエル紙ネット及び2日付al jazeerah netによれば,ロシア軍事筋が「ロシアはシリアに対して対艦ミサイル(超音速の Yakhontミサイル)を既に供与した」と語る.同ミサイルはシリアとの間の三億ドルに上る兵器供与協定の一部とのことで,供与の時期は不明だが,供与は総て完結したとのこと.イスラエル紙によれば,引き渡される予定のミサイルの数は72発.
 12月03日,al jazeerah net によれば,各地で殺害された民間人は少なくとも20名に上った.最も多いのがホムスで,他はダラア,ダマスカス郊外等での犠牲者.
 シリアの人権組織によれば,11月中に殺害された民間人の数は734名に上り(うち29名が女性,52名が児童,33名が拷問による死亡の由),月間の民間人の殺害数としては,抗議運動開始以来最大の数になるとのこと.また同筋によれば,抗議運動開始以来の政権側の兵士等の死者も1100名に上るとのこと.

 12月04日,各地で合わせて34名の市民が,アサド政権の兵士の銃撃で死亡.al jazeerah net によれば,全土で少なくとも40名が死亡
 北部のイドリブ県では,空軍情報機関から12名以上の兵士がトルコへの逃亡に成功.これら兵士を追跡したアサド軍との間の交戦で,10名が死傷したとのこと(どちらの側の損害かは不明)
 al jazeerah net 及びhaaretz net によれば,シリア軍がシリア東部で大規模な軍事演習.外国の軍事介入の場合には,レバント地域が戦火に覆われるというメッセージを伝えるためと見られている.
 12月05日,特にホムスを中心に多数の死傷者.死者は少なくとも22名.
 ホムス市内では,バース党民兵に誘拐された者の遺体数十が発見さる.

 12月06日,al jazeerah net によれば,この日一日でシリア各地でアサド軍の銃撃で殺害された市民の数が34名に.うち30名はホムスでの死者.
 同日付のal qods al arabi net 及びtoday's zaman netによれば,トルコ・シリア国境で,トルコからシリアに越境しようとしていた武装者35名をシリア軍が入国を阻止したとシリア通信が報じる.トルコ紙は更に,国境地帯で双方の間で交戦があり,武装者の数人は負傷し,トルコ国境に引き上げた彼等はトルコ軍により保護され,負傷者はトルコ軍の車両で運ばれたとシリア通信が伝えているとも報じる.
 12月07日,アサド軍の銃撃等により21名が殺害さる.その大部分はホムスでの殺害.また,ハマはアサド軍により包囲,閉鎖さる.
 ハマスはカタールとトルコの圧力の下,殆どの成員に対してダマスカスを離れるように指示.同日付のwall street journal によれば,ハマスはこの数月間で,シリアにある不動産,投資,銀行口座等を処分し,すでに90%の要員はダマスカスを離れ,ガザに移駐しているという.
 12月08日,al jazeerah net によれば,アサド軍及びバース党民兵の銃撃により,市民29名が死亡.その多くがホムスでの犠牲者.
 人権組織の統計によれば,拷問で死亡した者の数は240名に上り(うち8名が児童,女性が1名).そのうち112名がホムスで,次いでダラア27名,22名がダマスカス及び郊外.
 これまで比較的静かであったダマスカスの中心部,アレッポでもアサド軍の弾圧行動が行われた.同市の大学の医学部及び工学部を軍,民兵が攻撃し,多くの学生を逮捕.
ダマスカスでは中心のロシア文化センターの前で行われ,当局は青年6名,婦人4名を逮捕した.
 シリア国民評議会は,アサド軍のホムスにおける苛烈な弾圧は,虐殺とも言うべき様相を帯びており,これが宗派間戦争をもたらす危険があると警告.他方,国際赤十字委員会は,シリアの人道状況は極めて危険であるが,未だ内戦と言う状況にはないと説明.

 反政府組織「シリア国民評議会」代表は,シリアの反政府派を支援するための欧州議会での集会において,シリアでは引き続く騒擾のために100万人が飢えに苦しんでいるとして,外部の軍事解決が無ければ人道危機が訪れるとの見解を表明.
 12月09日,各地でアサド政権軍による市民への弾圧が行われ,全土で44名が殺害さる.その多くがホムスでの犠牲者.
 ダマスカス郊外のゴータ(果樹園の多い所でダマス市民の憩いの場所)で,アサド軍と反アサド軍兵士が衝突し,アサド軍は住宅に中火器や迫撃砲で攻撃.また,戦車多数が初めてこの地方に送り込まれた.

 レバノン南部で国連軍仏部隊に対する攻撃.現地の状況から,シリアの意を受けたヒズボッラーの犯行の可能性が高いと考えられている.
 12月10日,アサド軍により16名が殺害さる.仏等はアサド軍のホムスに対する本格的攻撃の可能性がり,その場合かってのハマの大虐殺の再現になると危惧.
 シリアに隣接するトルコのアンタキア市の住民の多くが,アサドと同じアラウィ派だが,彼等の間に「アサド政権が倒れると,シリアのみならず周辺地域まで不安定になる」との不安が広まっている由.

 12月12日,al jazeerah net およびal qods al arabi netによれば,アサド軍の銃撃で,ホムス他で20名が殺害さる.そのうち3名が女性.
 同日は反アサド勢力の呼びかけたゼネストの2日目であったが,アサド軍,治安関係者及びバース党民兵が各地で街を回り,店を閉鎖しているものを逮捕.
 イドリブとダラアにて,アサド軍と反アサドの兵士との間で戦闘.
 ホムスではアサド軍が市内各所に障害物を設けて市民の通行を妨げ.

 haaetz net によれば,自由シリア軍の中佐の言葉として,アサド軍がホムス市民に与えた72時間の最後通告の期限が迫りつつあるという.反政府側によれば,アサド軍はホムスの周辺にホムスを壊滅するだけの多数の軍隊を終結させており,市の周辺には塹壕が掘られて,市は完全に包囲,閉鎖.
 AFPが入手した国連高等弁弁務官の報告書によれば,シリアでの市民の死者は5000名に上りつつあり(12月だけで200名に上る),14000名が逮捕されていて,12400名が隣接国に避難.

 12月13日,アサド軍の銃撃等で39名が死亡.
 アサド軍は反アサド兵士及び反政府抵抗者に対して,ホムスとイドリブで本格的な軍事活動を開始.
 イドリブのMaaret Musreenと Kfar Bahmoulでアサド軍が葬列に発砲して2人を殺害した.これに対して村民が道路を封鎖したところ,アサド軍は無差別発砲で村民11名を殺害し,26名を負傷させた.これに対して反アサド兵士が報復して,アサド軍兵士7名を殺害.反政府軍も10名死亡,20名負傷の損害を受けた.
 シリア軍は,イドリブ県の農村を掃討し,反アサド兵士を捜